第18章 ◎噂にはご用心
なんて言われても一日中噂のことを考えてて、
仕事にもならないまま雅紀の家に向かった。
「あ、ちゃんじゃないの」
「え?あ……二宮、さん」
「ふふ……相葉さんの代わりですけど入る?」
子供みたいにそう笑って鍵を見せる二宮さん
「は、はい」
「ん……相葉さんに頼まれたんですよ。
仕事おしちゃうから、これ渡してこいって」
「ま、雅紀……に?」
ドアを開けながら横目で私のことを見て、
ふふっと口角を上げて笑ってみせた。
「ま、俺もあなたと話してみたかったし
きっと……あなたも話したかったっていうか
何か質問したかったんじゃない?俺に」
そう言ってドアが開いた瞬間、
あぁ、二宮さんってきっとエスパーだ。
「ま、俺の家…じゃないけど、どうぞ(笑)」
「あ、ど、どうも(笑)」