第1章 Toy Joy【R18】
その後も繰り返し、バーナビーは私の顔を水に押し込んだ。
1回1回の時間は短くても、私が呼吸出来るチャンスはバーナビーに与えられる時間だけ……
ああ…………イッちゃいそう。
「ンッ……堪らないな。
貴女、呼吸を止める度……
僕をギュウギュウと締め付けて来る。
………分かりますか?」
「ハッ……ハア……
ハッ…ン…ハア……ハァッ……」
今はバーナビーから与えられた酸素を取り込める時間。
私は小刻みな呼吸を続け、このチャンスを逃すまいと必死で肺に空気を送り込んだ。
「ふふ……
とっても可愛いですね……有希さん。」
きっと今の私の顔はびしょ濡れで、苦しさに流れる涙も分からないだろう。
そんな私の後頭部を掴み、上向けた顔をウットリと見下ろして「可愛い」と宣うこの人は完全なパラフィリアだ。
そう、私がずっと探し求めていた………『運命の相手』
ねえ……もっと私を苦しめて。
もっともっと、私を支配して。
もっともっともっと……私を殺してしまいそうな程に。
「あ……あ……
バ……ナビ…ィ……」
朦朧とする意識の中で、私を見下ろす怖い程に綺麗なグリーンアイをじっと見返す。
暫くの間お互いに無言で視線を絡ませた後、そのグリーンアイはフッと優しく細められ………
「………有希さんの、お望み通りに。」
バーナビーは再び、私の顔をゆっくりとプールに沈めた。