第2章 愛はどこに【R18】
気付けば……
俺と知佳さんは……
男と女の関係になっていた。
どっちが誘ったとか、そんなんじゃない。
お互いが相手の影を求めている。
そう知佳さんは、正式に離婚しているわけじゃなかった。
旦那さんが突然、何も言わず出て行っただけ。
だから、この関係は……
決して公には出来ない。
ヒーローが不倫?
そんなスキャンダル……
だけど、それすらも……
二人の間には、興奮材料になっている。
俺はそう思っていたんだ。
今の今まで……
いつもは家にいるケンタが、今日は祖父母の家に行っている。
そう。俺達はいつもケンタが寝た後に……
隣の部屋で、こっそりと楽しんでいたんだ。
だけど今日は違う。
「えっ?一緒に風呂……?」
「えぇ。ダメですか?今日は、ケンタもいないし……」
明るい所で、お互いの身体を見せたことがなかった。
いつも、薄暗い中でしていたから……
それに、俺の身体のキズは……あまり気持ちのいいモンじゃねぇから……
でも、女の人から誘ってんのに……断るのもな……
それに正直、いつも暗闇で見る知佳さんの身体を見てみたい……
男なら誰だって思うだろ?
「んじゃ、先に入ってます」
「えぇ。すぐに行きますね」
俺は知佳さんに軽くキスをすると、先に湯船に浸かって待っていた。
暫くすると、バスルームの戸が開き知佳さんが入ってきた。
何も隠さず、明るい所で見る彼女の裸体に思わず
ゴクッ
と喉がなった。
「綺麗だ……知佳さん……」
思わず本音が溢れた。