第7章 愛
「俺は、お前が汚いとか、思ったことねえ。
これかも好きにいてくれていいし、迷惑だとか思わねえし…」
「……は、はい」
「だから。
……おい、これで、断るとかねえだろうな?」
「!!?」
ふっ、と、要さんの眉間に皺が寄る。
「お前が!この前の!覚えてればよかった話だよな!?
なんで俺が言う羽目になってんだよ…!!」
「!!!あ、その!ご、ごめんなさいっ!!」
「今日のこの日、ぜってえに許さねえ。
お前も逃がさねえ。
うちからはもう出られないと思っておけ!!!」
「っ!!は、はいっ!!」
顔を真っ赤にした要さんの大声は、ホール内に響いてしまった。
困ったウェイターさんが、
「と、とりあえず成功ですか?」
と困惑して聞く。
「はあ!?決まってんだろ!!?」
と怒鳴られ、慌てて拍手する。
周りのお客さんも拍手する。
「え、えっと…」
「うっせ、もう、台無しだ」
「ご、ごめんなさい……」