第3章 【R18/現パロ】お願い、捨てないで
さゆりが抱き着いてきた。
必死になって止めようとしている。
「っ待って、ミケ、嫌……」
「いや、待てない」
さゆりの手を離し、背を向けて玄関へ向かう。
靴を雑に履いてドアに手を掛けた。
「ミケ……、お願い、捨てないで……お願い……」
啜り泣きながら懇願するさゆり。動きが止まった。
思わぬ言葉に振り返ると、暗さに慣れた目が、地面に座り込んで俯き、手で涙を拭いているさゆりを捉えた。
捨てないで……?あのさゆりが。
異変に気が付いたさゆりが顔を上げる。
ミケは靴を脱ぎ捨ててさゆりの前に立ち、先程の様に手を引いてまた寝室に戻るが、ミケは乱暴に腕を引いてさゆりをベッドへ倒す。
名前を呼ぶのを遮り、さゆりに口付ける。
自分の服を脱ぎ、さゆりの服を脱がせる。
拒むことなく、ミケの口内で嗚咽を上げながら黙って従うさゆり。
こんなに興奮するなんて、おかしい。
見慣れた身体。声。
変わりない筈のさゆり。
だが、さゆりがあんなに必死になってミケを止め、自分の気持ちをぶつけたのは初めてだった。
ミケは夢中でさゆりの唇を奪い、胸を揉みしだく。
さゆりの足の間に入り込んだミケは、既に硬く立ち上がったモノを互いに下着越しの状態で擦り付けた。
さゆりも身体をビクリと揺らして声を出す。
さゆりが自分から濃厚なキスをしてくる。
ミケは高ぶる興奮にベルトを外して生身をさゆりの下着に擦る。
「ミケ……ミケ……、行かないで、お願い」
「……それはお前次第だ」
この後に及んで意地の悪いことを言ってしまった。
ミケは体を起こし、さゆりを見下ろしながら口の中に指を入れ、舌を掴んだ。