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最愛 【黒子のバスケ】

第14章 黒須みさき16歳


大我とシカゴに行く事をパットに伝えたら怒られた。

『あなたあたしの弟子になるとき本気でやるって言ったわよね?』

『はい』

『こんな中途半端な状態でタイガに着いて行ってあんたはシカゴで何がしたいの』

『シカゴでもメイクは続けます。あたしは大我がいないと生きていけないの』

本心だった。大我がいないところでどうやって生きていけばいいか分からなかった。


『タイガはNBA選手になりたいのよ。中途半端な何も持たないあんたを抱えてやって行ける程あの世界は甘くないわ。それにあんただってそう。シカゴでメイクやるって、その程度の腕で誰が使ってくれるの!?よく考えなさい』


『だって大我がいなきゃあたしは生きていかれない。大我と一緒にいないと無理なの‼』

『それは依存でしょ?あんた大我にバスケしてほしいんじゃないの?あんただってメイクになりたんじゃないの!?』

『大我と離れるなんて考えられないの‼』

子供みたいに泣いて大我と一緒にいたいってことをパットに訴えたけどパットは一度も首を縦に振らなかった

あの時パットがそうしてくれたことに今もすごく感謝してる


『離れなさい!このままじゃあんたたち二人とも共倒れよ。何者にもなれずに才能をドブに捨てるのよ。時間はまだあるんだから冷静に考えなさい』



パットにそう言われてもあたしの考えは変わらなかった。

あたしは大我がいないと生きていかれない。だからシカゴに行くって決めてた

だけど、シカゴに行く2週間前に大我に話があるって言われた。


『みさき、お前はLAに残れ』

『何で!?一緒にいていいって言ったじゃん!』

『ダメだ』

『何で!?……もうあたしといるの面倒?』

『そうじゃねぇ。お前メイクやりてぇんだろ?』

『シカゴでもできる』

『シカゴにパットはいねぇだろ。俺もシカゴに行けば今よりもお前とはいてやれねぇ』

『大我と離れたくない……大我がいてくれなきゃ、どうしていいか分からない』

『俺はNBAでやりたい。だからこんな中途半端な状態でお前は連れて行けねぇ。……お前がどんだけ泣いても俺はお前を置いていく』

大我に強く言われてもう何も言い返せなかった。
大我をリビングに残して泣きながら大我の部屋に閉じこもった。
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