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最愛 【黒子のバスケ】

第14章 黒須みさき16歳


チームの面会があった2日後、山本の時季外れの突然の契約解除が大きく報道されて、経営陣の会見では契約の重大な違反があり、信頼関係を著しく毀損した為という内容だった。

あたしの事件で山本の名前が報道されていたこともあって、週刊誌は関連があるんじゃないかって記事を書き立てて、ワイドショーではいろんな人が好き勝手な憶測を自分の考えで喋ってた。

事件とは無関係だけど、若いが故のお酒やたばこの問題だって言う人
実は事件に関わっていたんじゃないかって言う人
違反などはなくてただの戦力不足だったって言う人


そしてついに週刊誌にあたしの写真が出た。
目は黒い線が入ってたけどあたしだった。
転校してきたときに、校内新聞の転校生の欄に載せる為に撮った写真が載ってた。


もう絶対に日本にはいられない。
だからあたしはロスに逃げた


入院して2か月
あたしは退院して、アメリカに戻るために秀徳に退学届をママと出しに行った

学校側は何も聞いてこなかったけど、週刊誌に私の情報が載ったことについては陳謝して生徒への指導を再度徹底するって校長に頭を下げられた。

ママの車で家に戻ってマンションに車を止めたところで、来客スペースに止まってた車から一組の男女が降りてきた。


「黒須さんですね」

見た事のある中年の男
忘れるわけない。

テレビで声高に息子の無実を叫んでたんだから。

どこでうちの住所を調べたのか知らないけど警察と繋がりがあるなら別に驚きはしなかった

ママだってその男が誰か分かってた。

だから何も答えずにママはあたしに手を貸してくれてマンションに入ろうとしたのに大声で父親が叫んだ。

「お前のせいで息子は将来がめちゃくちゃになったぞ‼何か言うことがあるだろ!息子から未来を奪えて満足か?!」

それに続くように、あいつの母親らしき女があたしを心底憎そうに見て、口を開いた。

「全部あんたのせい。嘘だったって今からでも言いなさい‼あんな些細ないたずらでなんで悠くんの未来を潰されなきゃいけないの?!あんたさえいなきゃこんな事にならなかったわ‼命を取られた訳でもない、ただのか擦り傷で大騒ぎしないでよ!全部あんたが悪いんじゃない!あんたに幸せになる資格なんてない‼一生苦しめ‼」


「すべて弁護士を通して」


ヒステリックに泣き叫ぶ母親の声の中に初めて聞くママの冷たい声が響いた
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