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最愛 【黒子のバスケ】

第4章 揺れる心


何のために呼ばれたのかさっぱり分からない俺は、玲子との時間が惜しくて本題に入るように促した。


「黒須と知り合いなんだろ?」

思いもよらない青峰の言葉に驚愕と同時、若干の焦りを覚えて嫌でも眉間に皺が寄った。

おそらくみさきが何か変なことを口走ったのだろう。

みさきが、知り合ったばかりの青峰に自分の事をあれこれと話すとは考えられない。

最初の質問で何を意図しているか分からない俺は、みさきと友人であっても不思議はないだろと返したが、青峰が知りたかったのは俺を名前で呼ぶほど親しいのはなぜなのかということだった。

答えによってはこの場から帰るつもりで意図を確認した。

興味…
その程度の奴に話すことなど何もない。

余程正当な理由でない限り俺はみさきとのことを口外するつもりはない。


これ以上話すことはないとレジに向かう俺の耳に、たったひと言だが、意志の強い青峰の声がはっきりと届いて、視線が俺と青峰に集まった。


これでは俺が告白されているように捉えられかねない。

慌てて席に戻り牽制するが青峰はそんな事気にもしていなかった。

もう一度席に座ると、まっすぐなあいつの目が俺を捉えてみさきを好きだと言い切った。

何とかいい言い訳はないかと探すが見当たらず、黙っていたら先手を打たれてしまった。



この俺が青峰にしてやられた…


おそらく俺とみさきに特別な関係がある、ないしはあったなどと勘違いしている青峰にそうではないと伝え、差し支えのない部分だけを伝えた。
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