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最愛 【黒子のバスケ】

第13章 未来を掴む


「飲みすぎんなよ」

「うん…」


青峰君がすっごく優しく話してくれてるのにドキドキしすぎて会話が全然できない。

もうどうしたらいいの?
誰か教えて。


「潰れたら星見れねぇだろ?」

あたしの顔が赤いのはお酒のせいじゃないの…青峰君がかっこよすぎるからなの!

…なんて口が裂けても言えない。

「じゃあもうこれでやめとく」

言い訳ができなくて調子よく話を合わせちゃったからあたしのここでのお酒はこれで終わっちゃうけど、ちょうどよかったかもしれない。
勢いに任せてのんで馬鹿なことを口走るのだけは避けたかった。


「そうしろ。お前は酔っぱらうと大変だからな」


いつの間にかあたしの横に来た大我があたしの意見に同調した。


「大我に言われたくない!大我だって酔っぱらった時大変だったじゃん」

「お前程じゃねぇよ」

確かにそうだけどさ…


「お前何やらかしたんだよ」

「言えない…」

「教えてやれよ」

「ヤダ」

「別にいいだろ」

「ヤダ!」

「火神、みさき何やったんだよ笑」

あたしがずっと拒否してたら青峰君に直接聞かれた大我がニヤッと笑ってあっさりバラした。




「あのな…こいつ、酔っぱらって“雪だよー‼ロスも雪降ったねー”とか言って、家中に小麦粉まき散らしておばさんにガチで怒られてた。しかもそれ23の時だぜ。やべぇだろ?」


「ちょっとー‼言わないでよ!大我のばか」

絶対バカだと思われた。
もう絶対お酒一緒に飲んでもらえないじゃん。


隣でお腹を抱えて大爆笑してくれてる青峰君だけど、酒癖が悪いって知られたら絶対もう一緒にお酒飲んでくれない…




「あー…マジでウケる。腹痛てぇ」

「こいつマジでアホだろ?」

「いや、すっげぇ可愛いわ。ガキみてぇ」


なんだろ…好きな人に可愛いって言われて全然うれしくなくて恥ずかしくない時って存在するんだね…




「しかもまき散らしてるときすっげぇ楽しそうな顔してて俺動画撮ったわ。見てぇ?」


げぇぇぇ!
なにそれ!あたしも初耳なんだけど!

「すげぇ見てぇ」


二人であたしの存在なんて忘れたかのようにげらげら笑って大我がスマホをいじってる。


もう諦めよ…
最初から叶わないって分かってたけど、もう完全に終わった。
大我……絶対許さないから‼
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