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最愛 【黒子のバスケ】

第13章 未来を掴む


side火神

帰国したみさきを迎える為に全員で空港に入ったけど、人でごった返してて俺も黄瀬もサングラスと帽子とマスクで完全に顔を隠して紫原と緑間の陰にひっそりと身を隠してみさきが出てくるのを待ってるっつーのに、青峰はキャップがねぇとか言ってサングラスだけで隠れもしてねぇ。


しかもみさきは小いせぇから見つけんの結構大変なんだよな…
今回はロスバゲとかマジでヤメロよ。
とにかく早く出てきてくれって思いながら、全員がきょろきょろみさきを探してたと思ったら青峰がいきなり人込みに向かって歩き出した。

「おいっ!」

俺の声も全く聞かず一直線に歩いて人込みでも一つ抜き出たあいつの頭が低く沈んだ。


そして、その周りだけスペースができて見えたのは……


後ろから抱きしめたみさきの身長まで頭を下げて、めちゃくちゃ愛しそうにみさきを見つめる青峰と見方によっちゃキスしてるようにも見える角度でみさきが青峰を見てる。

俺たちも誰一人近寄れなかった。


サングラスをしちゃいるけど多分みさきはめちゃくちゃ照れてて、青峰を好きってことが口元に浮かんだカーブだけで伝わってくる。


「あの青峰にあんな顔をさせるとは…驚いたな」

「私と征十郎さんもあの二人みたいに始められたらよかったわ」


「ねぇ真太郎、前に言ってた根拠って今のみさきちゃんの顔で充分じゃない?」

「そうだな。否定できないのだよ」


「えー、あれで付き合ってないとか言われても説得力ないんだけど~」

「確かに」


「青峰さん愛しさ爆発じゃん」

「あれで気づかないみさきっちって…一体どこに目付けてるんスかねぇ」


「あれがさつきの言ってた“みさきまっしぐら”ですね」

「そうそう!テツ君もそう思うでしょ??もう、大ちゃんはみさきしか見えてないの」



口々に自由なことを言ってあいつらを見てると、青峰に気付いた周りが騒ぎながらスマホで撮り始めてる。

「やべぇぞ…撮られてる。観察してる場合じゃねぇわ」

「火神、ここは俺が行こう。これではお前と黄瀬が見つかるのも時間の問題だ。できるだけ青峰たちを隠しながらすぐに全員で外に出るぞ」


慌てて行こうとしたのを赤司に止められて、全員でみさきと青峰を囲う様に空港を出た。
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