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最愛 【黒子のバスケ】

第13章 未来を掴む


「気をつけて行って来いよ」

「うん。みんなにお土産買ってくるね」

空港まで大我に送ってもらって日本を出発する。


ミラノ開催の夏物コレクションで、今回はブランドに呼んでもらえたから最初からメイクができることが決まってる。


この仕事が予定通りにできることが今のあたしにとって一番嬉しいことだった。
6月以降のスケジュールは真っ白なのに、この仕事ができるだけでメイクとしてこの上なく幸せだと思えた




メイクの資料を読んでるとスマホが震えて青峰君からのメッセージを受信した。


(ミラノ頑張って来いよ。帰りは空港まで迎えに行く)


青峰君が日本にいる間は時差がないから毎日メッセージをやり取りして、夜か朝にいつも電話をしてた。


大我が家にいるからなんとなく照れ臭かったけど、大我はあたしが青峰君を好きだって分かってるから電話が来るといつもリビングでテレビをつけててくれて、あたしはママの部屋にこもってちょっとだけ電話をしてた。

今日は病院があって忙しかったからできなかったけどメッセージを送ってくれた。


「ホント…優しい」

誰からの干渉も受けない座席で緩む頬を隠すことなく小さく思ったことを呟いた。


(頑張ってくるね)

(ちゃんとメシ食えよ。体が資本だ)

NYであたしが仕事の緊張でご飯が食べれないって言ってから、新しい仕事の前はいつもこれを言ってくれて、あたしもきちんと食べなきゃって思えたしすごく体重が減ることもなくなった。

(うん。青峰君も今はゆっくり休んでね。体が資本だよ)

あたしが仕事中に大我は青峰君とネロ君と会って、その時に青峰君がもう普通に腕を動かしてたって聞いて驚いた。


(ありがとな)


なんてことない内容なのかもしれないけど青峰君からのメッセージはいつもあたしに元気をくれる。

大我とは少し違う特別な男の人
どうしようもなく大好きな初恋の人できっとずっと大好きな人







日本から約12時間

ミラノのマルペンサ空港に到着していよいよあたしの初めてのミラノでの仕事がスタートする。

ここで結果を残せれば自分の思い描く未来に大きく前進できる。
あたしは自分の力で自分の思い描く人生を掴み取る
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