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最愛 【黒子のバスケ】

第13章 未来を掴む


採血を終えて検査結果が出るまで院内のレストランでご飯を食べることにした。


「脚大丈夫か?」

「全然大丈夫だよ」


手術が終わればしばらくはヒールが履けないから病院でもミラノ行きのフライトでも今回はヒールを履くことにした。

最悪手術が失敗すればあたしは死んじゃうんだから思う存分大好きなヒールを履きたかった。

真太郎からもヒールを履くことで悪影響はないから履いても問題ないってことは言われてた。
まぁ痙攣してる時はもちろんダメだけど。


「ねぇ。お願いがあるんだけど」

「ん?」

「もしさ、手術失敗したらさ…あたしのシューズクローゼットにあるヒールで赤と黒のグラデーションのレッドソールのがあるからそれを履かせて」

こんなこと言うなんて不謹慎だって分かってる。
でも死んだらもうお願いできないから、今言っておけば確実にそれだけはやってもらえる。

青峰君に最初にプレゼントしてもらった靴ですっごく大事な靴だからそれだけはずっとあたしのものにしておきたい。
他の誰にも履かれたくない。



「…失敗なんてしねぇよ」

「うん。でもお願いね」

「履きたきゃ自分で履け。そんなん聞かねぇぞ」


少し怒ったような声でそう言われたけど大我ならきっとあたしのお願いは聞いてくれる気がした。

だから今度は成功したときのことを言うことにした

「じゃあ履けるようにリハビリ頑張るね」

「そうだな。でも痛てぇときはしっかり休めよ」

「そうする。実家でごろごろしてセルジオと一緒に遊ぶ」


いつもは1か月も実家にはいられないからセルジオとゆっくりできるのはいいことなのかもしれない。



ご飯を食べ終わって受付に戻ったことを伝えたら検査結果が出てるからってことですぐに診察室に通してもらえた。


今回の結果で貧血の兆候があれば自己輸血はできない。
せっかく頑張って体重を増やしたんだから貧血は陰性であって欲しい。


「検査の結果、貧血は見られない。あと少し体重が増えれば問題なく貯血ができる」

「よかったー。体重頑張るね」

「看護師から素晴らしい頑張りだと聞いた。無理しすぎるな」

「うん」


いいことも悪いこともあるけど、いい出来事をたくさん積み重ねていけばいい未来を作っていけるのかもしれない






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