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最愛 【黒子のバスケ】

第13章 未来を掴む


10分以上かけて着替えを済ませてカーテンを明けると看護師さんが優しく笑って体重計に乗るように促してくれた。


ピッ

電子音が1回鳴って数字が表示された。

39.14


真太郎に言われてた体重よりも2キロ近く足りない…


「黒須さんすっごく頑張りましたねー!!過去の健康診断と比べても一番増えてるのできっと達成出来ると思いますよ!」

数字を見てガッカリするあたしとは対照的に看護師さんはすっごく褒めてくれた。

「でももうあんまり日がなくて…」

1ヶ月以上かけてやっと2キロちょっと増やしたのにあと2週間程度でどうやって2キロも増やせばいいか分からなかった

「深く考えすぎないで、すごくいい調子だから今のままの調子で大丈夫よ」

「はい」

「じゃあ次は採血だから、お着替え済ませてもらってアレルギー科のいつもの採血室に行ってくださいね」

「わかりました」


着替えを済ませて採血室に行くために部屋を出ると大我が外のベンチで待っててくれた。



「あ、ごめん。これから採血で…」

「分かってる。今日玲子先生いなくても測定できたって?」

「うん一応ね。ちょっと時間かかっちゃったけど…」

「すげーじゃん!」

ニカッとわらって頭をグリグリ撫でて褒めてくれた。

きっとあたしがパニックを起こした話を聞いたから心配してこっちで待っててくれたんだよね。

「ありがとう。でも体重足りてなかった」

「まだ時間あんだろ。焦んな」

「うん」


採血室までゆっくり歩いて向かうと、途中で真太郎のパパの幸太郎先生と会えた。

「みさきちゃん。今日検査だったね。脚痛むかな?」

「暖かくなって来たんで痛みは少ないです」

「火神君も久しぶりだね。活躍はいつもテレビで見てるよ。火神君にも迷惑をかけてしまう結果になって本当に申し訳ない」

「いや、俺は全然いいんす。けど……みさきの事はマジで頼みます。俺は医者じゃないから何もしてやれないし代わってやることもできない。だから頼みます」

そう言って大我が先生に頭を下げた。

こんなとこを見るのは初めてだった



「大我…あたし大丈夫だから」

「火神君。手術に絶対はないが、患者を必ず助けるという意思はどの医者も変わらない。全力を尽くします」


「よろしくお願いします」








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