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最愛 【黒子のバスケ】

第13章 未来を掴む


今日ミラノに発つ前に脚の診察と体重測定と貧血の検査の為に真太郎の病院に寄ることになっていた。

「痛みはどうだ」

「ほとんど平気。冷え込む日は朝晩少し痛いくらい」

「痙攣は?」

「検査のあとに3回」

ガーゼオーマの診断が下されてから痙攣を起こした回数を覚えておくように言われてたからスケジュール帳に書いていて直ぐに答えられるようにしてあった。


「手術の日は火神の付き添いで変わりはないか?」

「うん」

手術のリスクを話した時、大我が心配だから付き添うって言ってくれて、どうしようかすごく迷ったけど、大我にいてもらうのは他の人とは比べ物にならない安心感があるから甘えさせてもらった。

「レントゲン撮影のときの事は話したか?」

「…話してない」

「嫌ならば無理にとは言わないが、話しておいた方がいい。自分から言いにくければ俺から話そう。今日一緒に来ているのだろう?」

「うん…じゃあお願いしていいかな?あんまり正確に覚えてないの」

パニックを起こしてる時に自分が言った言葉やとった行動をあんまり覚えてられないから話そうと思ってもうまく話せないし、その時の事を思い出すのは嫌で、あたしが体重測定と貧血の検査をしてる間に真太郎から大我に話してもらうことにした。



真太郎の診察室を出て体重と血液検査の為に別室に移動する。


「黒須さんこんにちは。体重を測るのでこれ1枚に着替えて用意が出来たら出てきて下さいね」

正確に体重を測るために病院の用意してくれた検査着みたいなものに着替えるけど、下着も全て外さなきゃいけないからすごく抵抗がある。

「…分かりました」

「綿貫先生呼びますか??」

この看護師さんはもうずっと昔から居る人で、私が玲子先生の患者ってことも知ってるから、いつも急かさずにあたしに合わせてくれている。


「いえ…」

「無理しなくて大丈夫ですからね。私もここにいるので男性は誰も入ってきませんし、不安になればいつでも先生を呼ぶのでゆっくりでいいですよ」

「ありがとうございます」

青峰君が同じ部屋にいても普通にお風呂に入れるのに、病院だと何故か物凄く緊張して着替えるのに時間がかかってしまう。
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