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最愛 【黒子のバスケ】

第13章 未来を掴む


side 火神

やべー…みさきが普通にバラしやがった。

もう笑うしかねぇ。


「黄瀬君お水ほしいー!」

「どれがいいっすか??」

俺にスマホを渡したと思ったら呑気に黄瀬から水をもらってやがる。


「なーにどさくさに紛れて間接キスしてんだよ!」

「ガキじゃねぇんだからそんなことで目くじら立てんなよ…」

「立てるに決まってんだろーが!手出したら殺すぞ」

こいつのみさきに関することは冗談に聞こえねぇからマジで怖えー。
つーかベタ惚れすぎなんだよ。
同じグラス使ったくれぇでこんなにキレんなよ…

「今更すぎんだろ。それにお前にだけは言われたくねーわ笑」

「フザケンな!あいつの寝てるの見んのも、寝起き見んのも禁止だからな!」

「無茶言うなよ!!」

同じ家にいてうたた寝ばっかしてるみさきの寝てるの見るなとか、俺に目つぶって生活しろってか?

確かにみさきは寝起きは可愛い。
ボケーッとして目トロンとさせて、肌が白くてガキの時のままの緩いくせっ毛。
青峰からしたら堪んねぇんだろうけど、俺からすれば女としてっつーよりはガキの頃と変わんねぇなって意味で可愛いっつーことだけど。

「見たら忘れろ。一瞬で忘れて思い出すな」

「お前なぁ…」

俺がずっと青峰と話してるせいかみさきが代わってほしそうにこっちを見てる。

「まかり間違ってお前があいつに惚れたとか言ったって絶対ぇ渡さねぇからな」

「それはねぇわ」

それこそ今更すぎだ。
それに、俺がみさきに惚れたところで、みさきはお前以外には靡かねぇよ。
みさきはお前に心底惚れてて、仕事以外の時はずっとお前の事考えてんだから。

俺が帰国してから、みさきの口からお前の名前聞かねぇ日なんて1日もねぇよ。

「みさきに代われ」

「おー」


ずっと俺を見てたみさきにスマホを渡すと、マジで嬉しそうに受け取って耳に当てた。

みさきが見てたのは俺じゃなくて電話の向こうの青峰だな。


「ウチの事務所のセンパイで一人みさきっちを気に入ってる人がいるんスけどあの顔は見せれねぇっスわ」

「職場じゃあの顔はまずしねぇな」

「みさきは青峰さんにしかあの顔しないもん」

「僕黒須さんってあんなに分かりやすいと思いませんでした」





「じゃあ、軽井沢でね。…うん、ミラノでも時間あるから、電話するね」



ははっ!…顔緩みすぎだ
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