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最愛 【黒子のバスケ】

第13章 未来を掴む


あたしの片想いネタはお酒を飲んでるみんなの格好の餌食だった


「黒須さんは青峰君のどういう所が好きなんですか?」

「…さっきも思ったけど、なんで黒子君まで知ってるの?」

「さつきに聞きました」

「ちょっと!さっ…」

爽やかににっこり答えてくれる黒子くんにさつきが抱きついて、撫でられて嬉しそうにニコニコしてるから怒るに怒れなくなってしまう

「で、どこが好きなんスか??」

黄瀬君まで一緒になって聞いてくるし…


「ねぇ大我、この人たち何とかして」

「無理だな。俺も知りてぇし」

「はぁ!?絶っっ対言わない!」


それにどこが好きとかじゃなくて、あたしは青峰君ならどこだって好きだもん。

「言わないんじゃなくて、好きなとこだらけで選べないから言えないんでしょー?」

「……」

ニンマリ笑った美緒があたし心を読んだように言うから咄嗟に何も言葉が出てこない。
そしてどんどん顔が真っ赤になっていくのが自分でもわかる。


「…ちっ…ち、ち違う!!」

「こんなに説得力のない“違う”は初めて聞きました」

「黒子っちストレート。みさきっち真っ赤じゃん」

「酔ってるだけなの!」

「お前酒飲んでねーじゃん」

本当のことを思いっきり突っ込まれて、もう何も言えなくなっちゃったから大我の飲んでたお酒を取り上げて一気に飲んだ。


「っはぁ!今飲んでるっ!!」



「あーぁ。火神さん今の…」

「絶対ぇ黙っとけよ。死にたくねぇから」


突然静かになる黄瀬君と黒子くん
コソコソ話す大我と美緒
相変わらず黒子くんにくっついてウトウト寝始めたさつき
そしていじられまくってヤケクソで大我のお酒を飲むあたし


それぞれみんな違うことをしてたのに、あたしのスマホの着信音が響くと、一瞬で全員が静まり返った。


「火神君、覚悟してください」

「これが野生の勘ってやつっスね」

黒子くんと黄瀬君が苦笑いして大我の顔色が変わる



「やべぇ…みさき、出るな」

「やだ」


意味分かんない
いつも時差でたまにしか声聞けないんだもん。絶対出る

一気に飲んだいつもより強めのお酒のせいで少しだけボーッとする頭でスマホをスワイプして通話に切り替えた


「もしもし」


「お疲れ。ちゃんとメシ食ったか?」


「今黄瀬君のおうちでみんなで食べてるよ」
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