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最愛 【黒子のバスケ】

第13章 未来を掴む


side青峰

紅茶には全然詳しくねぇし、何がいいかなんて聞かれても何があるかすら分かんねぇ。

「お前の飲むやつ一緒に飲む」

「なら夜だしデカフェにするね」

ウォーターサーバーだってケトルだってあんのに、何故かヤカンを火にかけてペットボトルの水でお湯を沸かしてる。

ステンレスフィルターに茶葉を入れて、マグカップを出してきたのを見て笑えた。

こういうのって普通ティーカップだろ?

「え?なんか変?」

「いやマグカップって(笑)」

「あ、ごめん。癖で…ティーカップにするね」

「そのままでいい」

ティーカップは持ちにくいから好きじゃねぇし、マグカップの方がいっぱい入るから長く一緒にいる口実にもなる。

「あたし、いっぱい飲みたくっていつもこのでっかいのにしてるんだけど、青峰君どれにする?」

いろんなサイズのマグを並べて俺に聞いてくるから、みさきと同じサイズのを選んだけど…すげぇでかい。
こんなんアメリカでだって売ってんの見たことねぇ
みさきの顔よりデカそうだわ

「これどれぐらい入んの?」

「700mlって書いてあってけど実際に入れたら500ちょっとが限度だった。700入れたら持てなくて飲めなかった」

いや充分だろ…(笑)どんだけいっぱい飲みてぇんだよ。
意外過ぎて笑える。

「こんなんどこで買ったんだよ」

しかもなんか変なマーク入ってて全然みさきの好みって感じがしねぇ

「パパに職場からもらってきてもらったの」

そう言われてロゴを読むとFederal Bureau of Investigationの文字

これって…




「お前…父親FBIなのか?」

「うん、そうなの。だからマグ使ってたらあたしもちょっと賢い風に見えるかなって思って欲しかったの‼それにすっごくたくさん入るし。だからパパに頼んだらもらってきてくれたの」


連邦職員ってそういうことだったのか…
通りで火神が誤魔化しがきかねぇなんて言う訳だよな。
やべぇな…多分俺みてぇな適当なタイプは絶対ぇ嫌われる。


「お前の父親ってすげぇ厳しそうだな…」

「うん。パットに弟子入りしたいって言った時なんて鬼みたいに怒って猛反対されたんだけど、あたしも絶対諦められなくて大喧嘩したよ」


みさきはケラケラ笑って話してるけど、全然笑えねぇ…
俺のことだって猛反対するに決まってんだろ…
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