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最愛 【黒子のバスケ】

第5章 色褪せない想い


sideさつき


みさきが今まで男の人と出かけたり連絡を取ってるなんて聞いたこと無かったし、なんとなくだけど男の人を避けてるようにも見えた。

だから知り合ったばっかりの大ちゃんをよく車に乗せる気になったなって思って無理しなくていいんだよって言ったらかがみんのついでだしお礼もしてないからってペラペラ話して突然テツくんのことを聞いてくるから私の勘がザワついた


仕事でちょこちょこうちの会社に来るみさきはうちの男性社員からちょっとした人気者

小柄で色白、目がくりくりで髪もさらっさら。
あたし達から見たって可愛い


直接連絡先を聞いた人もいるみたいだけど誰にも教えていないみたい。

社内にはあたしと美緒と友達だって知ってる人もいて、ご飯がてら紹介をって頼まれたのをみさきに伝えた時の強い拒絶はこっちの言葉が出ない程だった

絶対に無理だしその人とは今後絶対に会いたくない
あたしのことは絶対に何も教えないで

初めて見る怯えたような顔と震える声だったから、あたしも美緒も絶句だった

でもその直後、慌てて謝られた。
そして、まるで言い訳するかのように仕事が忙しくてって付け加えてた



人の事はラブラブでいいねって言うのに全然彼氏を作ろうとしないし、男の人は断固拒否!って感じかするのは気のせいなんかでは無い

みさきは何か嫌なことがあった。

自分の事をほとんど話さないから勘でしかないけど、聞いてみないと気が済まなかった

うちの前に車を停めたのを見計らって降りる前に切り出すと、黙り込んでハンドルをギュッと握りしめて、暗がりでも分かるほど目が泳いでる

きっと簡単に話せることじゃない
まだみさきの中で乗り越えられてないんだ…

理由は聞けなかったけど、大きな瞳からボロボロ涙を流すみさきの背中をさすって、落ち着いたところで車から降りると、大ちゃんがいた

「黒須のこと泣かすんじゃねーよ」

「だいちゃんには関係ないでしょ。てか何やってるの?」

「ライトがずっとつきっぱなしで何かと思って出てきたら黒須が泣いてんのが見えて声掛けんのやめた」


みさきが泣いてたの見てたんだ…

「ねぇ…何があってもみさきのこと好き?」

「はぁ?」

「いいから。質問に答えて」

「んだよ…あぁ。好きだね」

「その言葉、絶対忘れないでよ。じゃあね。それとみさきをこき使わないでよね!」
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