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最愛 【黒子のバスケ】

第1章 視線の先


一通りの挨拶が終わり乾杯の音頭が取られると一斉にグラスが鳴る。

私もさつきとグラスを合わせて同じテーブルの皆さんとも視線で乾杯をする。キラキラと泡が立ちのぼるピンクの乾杯酒は見ているだけでも幸せな気分にさせてくれる。
普段はあまり飲まないアルコールも今日は特別。
爽やかなローズを思わせる香りと小さくて上品に弾ける炭酸が口に広がって披露宴開始の合図となる。

同じテーブルにはさつきと玲子先生のご友人3人が座る5人テーブルで、人懐っこいさつきは玲子先生の友人にも話しかけて、スープが提供される頃には5人で話せるようになってガールズトークに花が咲く。

「玲子はいいよねー!あんな素敵な年下の旦那様見つけて本当に羨ましい」

「ホントホント!選り好みしてるとタイミング逃すよって言ってたけど、結局一番素敵な旦那様捕まえたのは玲子だよね!」

「同業の旦那様なんて最高だよね」

「ねー!ホントすっごいお似合い!」



玲子先生のご友人は玲子先生の結婚を心から祝福していて、素敵な人の周りには素敵な人が集まるんだなってますます玲子先生に憧れる。
自立してて優しくて強くて素敵な友達がいて…わたしも先生みたいになりたい


披露宴は順調に進んで、ケーキ入刀では流行りのラブソングが流れ、あちこちでシャッター音が鳴って二人の姿をみんなが写真に収めて口々に祝福の言葉を送ってる。


照れ臭そうなでも幸せそうな真太郎と、満面の笑みの玲子先生を見ているとやっぱり結婚って素敵だなって思えた。


ずっとお世話になってきた2人だから絶対に幸せになって欲しい。





お色直しでは和装になった二人が絶えず写真を撮りに来るゲストと嬉しそうに写真を撮っていた



パパとママも絶対見たがってるし、あたしも一緒にお写真とりたい。


タイミングよくこっちに来た大我を呼び止めて、一緒に写真を撮ってもらうことにして、誰に撮ってもらおうか周りをキョロキョロ見てたら大我がいきなり黄瀬君を呼び止めた。

「黄瀬、悪りぃけど写真撮ってくんね?」




「OKっす!って……あれ?!みさきっち!?」

「こんにちは。さっき見かけたんだけどお友達といたから声かけなかったの。あたしもびっくりしちゃった!」

「いや、びっくりってゆうか…いつもと全然違くねっすか?」
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