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最愛 【黒子のバスケ】

第12章 何度でも


「美緒から、みさきを旅行に誘ったって聞いたんだけど、丁度赤司君が新しく全室スイートの温泉旅館を出すことになってね…」


その話さっき聞いたな…

「でね、温泉だし、それに行くっていうのどうかな?」

「美緒は黄瀬君いるからいいけど、あたし赤司さんに一方的にお世話になってるだけなのに行って大丈夫?」

「かがみんもみさきが行くなら来るって言ってるしいいんじゃない?それに、泊った感想も聞きたいらしいし、みさきならいっぱいいろんなホテル泊まってるから目が肥えてていいと思うよ」

「うーん…お邪魔じゃなければ…」


「えー全然!部屋は男女で分けるって言ってたし。多い方がいいって赤司君が言ってたから」

恋人や家族同伴OKってことはそれでお部屋を取るはずだから、あたしが行ったら奇数でお部屋を用意しにくくならないか心配だった。



「みさき帰国何時?」

「こっちに着くのが朝の8時の便だよ」

「ならどんなに遅くても9時には空港出れるし、ちょうどいいじゃん!」


何がちょうどいいのかよく分からないけど、ここは甘えちゃっていいのかな?


「じゃあ…ご一緒させていただいて……いいのかな?」

「はい決まりー!美緒よかったね!これできーちゃんと堂々とお泊りできるね」

「今だって全然こそこそしてないよ!別々にチェックインしたりするくらいで」


それを世間ではこそこそって言うんだよ…
美緒ってたまに超天然ちゃんみたいなこと言うから、そのギャップもまた可愛いんだよね。


「で、大ちゃんは?行かないの?行くの?」

「行くに決まってんだろ。分かり切ったこと聞くなよ」

「峰ちん、さっちんと俺に一個借りね~。俺はクルーズチケットでいいよ」


え、赤司さんに借りじゃなくて?紫原さんとさつきなの?(笑)


「あ、そうだ。それやるわ。今年はどうあがいても無理だ」

「マジ~らっきー。てかでもまだ時間あんじゃん?」

「俺の手術とか色々あんだよ。引っ越しもあるし今年はいーんだよ」


そっか。
あの真太郎のクルーズディナーは7月が期限なんだもんね。
手術とか移籍とか引っ越しとかせっかくのオフでもNBA選手ってホント忙しいんだね…
怪我した時くらいゆっくり休めたらいいのに



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