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最愛 【黒子のバスケ】

第12章 何度でも


お店を予約してくれてたのにそんなことを一言も言わずに、あたしに好きな物を選ばせてくれて大好きなエビまで予約してくれていた。

ちょこちょこと色々つまんでたら店員さんが来てくれたから、伊勢海老を1つは焼いてもらってもう一つはお刺身でもらうことにして二人で分けっこして食べることにした。

最初にお刺身を持って来てもらって切り身を一つ口に入れると感動が広がった。


「おいしー!」


ぷりっぷりの伊勢海老の身が口の中で踊って、甘みが広がって堪らなく幸せ。

多分あたしの顔はすっごく緩んでる。

もうとけそうなくらい幸せでニマニマと緩む頬が押えきれなくて笑ってしまう。


お刺身を食べてたら店員さんが焼けたエビを持って入ってきた。



「彼女さん伊勢海老めちゃくちゃ好きなんですね」

否定しようにも口の中に食べ物が入ったままで喋ることができなくて、顔が真っ赤になってどうしようか困って青峰君を見たら、あたしを見て少し笑った。




「まぁな。主食みてぇなもんだな」


えっ!?否定しなきゃダメじゃん!!
勘違いされちゃう…



「彼女さんがそんなに伊勢海老すきならちょっと弱っちゃったのがあってお刺身は無理なんですけど、加熱すればいけるんでどうですか?」

青峰君が否定しないから勝手に彼女だと思い込んで話が進んでる。
でも既に否定するタイミングは失った。


「どうする?食いたきゃ頼め」

「…食べたい」

「焼きかエビフライできますけどどうしますか?」

「エビフライで」

伊勢海老のエビフライなんてちょー贅沢。人生初


店員さんが伊勢海老に合うお酒のリストも渡してくれて部屋から出て行った


「何で違うって言わなかったの?店員さん完全に勘違いしてたよ」

「否定したって信じりゃしねぇよ」

いや信じると思います…
むしろ気を使って言ってくれてたなら否定した方が良かったと思う。

「それより、呑むなら飲め。ちゃんと家まで送るから」

「そんな、あたしだけ呑むなんてなんか……今度一緒に呑も?」

「今度じゃエビあるか分かんねぇだろ。俺のこと気にすんな」

「青峰君あたしの事甘やかしすぎ」

「そうか?でも普段頑張ってんだからたまに甘えるくれぇいいだろ?」

あたしは青峰君には甘えてばっかりだよ…
優しくてあったかい青峰君にいつも甘えてる。
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