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最愛 【黒子のバスケ】

第12章 何度でも


あんな無駄吠えばっかする犬お断りだ。
俺のネロに色目使ったら…

って…

ネロ…やめろ…


考え事をしてたせいで、外に出た瞬間向かいの雌犬に一目散に駆け寄ってキュンキュン鼻を鳴らして呼んでる。

しかも雌犬も嬉しそうに寄って来て、いつもぎゃんぎゃんとうるさく鳴く声は潜めてしおらしく鼻を鳴らしてる。

『ネロ、そいつはダメだ。猫被ってる。いつもは吠えまくる狂暴な女だぞ』


なんか…少しみさきの親の気持ちが分かる…
信用できねぇ犬にネロは任せられねぇ。

みさきの親は信用できねぇ俺にみさきは任せられねぇってとこか…

『ボール投げしてやるから行くぞ』

リードを軽く引っ張ってもその場に座り込んで離れねぇネロと向かいの犬を見てると自分と重なる。


飼い主に反対される犬は俺
反対されてると知っていながらも一緒にいたがってるネロはみさき

ん?

みさきって俺といてぇのか?

その辺すげぇ曖昧だな

みさきはマジでよく分かんねぇ。送り迎えだって半ば無理矢理了承させたぐれぇだし…

本当にみさきは俺を好きってことでいいんだよな?

まぁ、やっぱ違いましたとか言われたって俺がみさきを好きなことを変えられやしねぇんだから、そんなこと気にしたってどうしようもねぇな。


名残惜しそうにするネロを少し強めに引っ張って公園に連れて行くと、土日のせいか家族連れが多くてボール投げはできそうになかったから、ガキの頃よくカブトムシを捕まえた森に行ってファルトレクを兼ねてネロと走り回ってから家に戻った。


「今日夕飯なにがいい?」

「出かけるからいらねぇ」

「あ、そう。どうせ行くなら合コンでもなんでもいいから彼女作って欲しいもんだわ」

またこれだ…彼女いねぇのがそんなに悪リぃのかよ‼

「残念だったな。合コンで男漁るような女は嫌いなんだよ」

俺はみさき以外欲しくねぇ

合コンなんてクッソくだらねぇ。
外面と外見取り繕った男女の飲み会なんてマジで興味ねぇ


自分の用意を済ませてネロのエサもやればいいだけにしてお袋に頼んでから、ディーラーで車のメンテナンスをしてからみさきを迎えに行くことにした

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