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最愛 【黒子のバスケ】

第12章 何度でも


「こういう高額なドレスってお式の後にお譲りに出すご新婦さんって多いですし、こういうインポートの高額ドレスを直接ご新婦さんから買い付けてレンタルをしてるところがあるんです」

「お譲りはよく聞きますけどレンタルあるんですね‼」

「ガリアとかってすっごく高くて手が出ないってイメージの方多いと思うんですけど、サイズさえ合って気に入るのがあれば実は比較的良心的なお値段でレンタルできるんです」

もちろん直接買い付けてるからファーストオーナーの名前は入ってるし、サイズを直すってことはできないから気に入ってサイズが合えばって言う条件付きにはなってしまうけど…

「それって教えてもらえますか?」

「もちろんです!」

私は結婚式でたくさんの新婦さんを見てきたけど気に入ったドレスが着れなくて少し悲しそうにする新婦さんを何人か見てきてた。

ある貸衣装屋さんのパンフレットの撮影で知り合った人が独立をしてお店を開いた時にそういう新婦さんがいるって話をしたらその人たちの力になりたいってことでその方法を取り入れてくれた。

提携以外のドレスなら個人所有のドレスしか持ち込めない式場もあるらしいけどそういう相談にも親身になって解決案を提案してくれる。

本当はちょっとルール違反なのかもしれないけど、大金払って一生に一度の結婚式で着たいものが着れないなんて可哀想すぎるってあたしも思うからその経営者の女性のやり方には賛成できるしクライアントさんを大切にするところにすっごく好感が持てる。


一応その人に“今ドレスを決めかねている人がいるのでお店をご紹介させていただきました”ってことはメッセージを入れてお店の問い合わせ先を伝えておいた。


それに今回の新婦さんもドレスをお譲りするって言ってたからもしかしたらここで縁が繋がるかもしれない。



入口のスタッフから新郎新婦の到着が伝えられてプランナーさんと一緒に外にお迎えに上がると、いつもは黄瀬君の管理の為に厳しい表情で仕事をこなすマネージャーさんがすごく柔らかい表情で新婦さんと一緒にこちらに向かって歩いてきてわたしに気付いて軽く会釈をしてくれた





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