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最愛 【黒子のバスケ】

第12章 何度でも


マンションまで送ってもらって車を降りると青峰君も一緒に降りて、部屋まで送ってくれた。

「荷物持たせて本当にごめんね」

「そんなこと気にすんな」

「ありがとう」

「じゃあまた明日な」



「あの…お茶飲んでく?」

ってあたし何言ってんだろ…
1回だけうちに入ってもらったことはあるけどあの時はみんないたからなのに


「そうしてぇけど…ネロも心配だから今日は帰る。ありがとな」

「あ、だよね!ごめん…」

送ってもらうだけでも時間使ってもらってるのに、そんなにあたしとばっかりいられないよね…
あーもう言わなきゃよかった…

「謝んなよ。また今度寄らせてもらう」

「あ、うん…」

優しく笑ってあたしの頭を撫でてくれる大きな手は相変わらずあったかい

「じゃあな。明日は5時に迎えくるから部屋で待ってろ」

「エントランスまで行く」

「ダメだ。部屋にいろ。重いもの持って脚に負担掛けるな」

真剣な目でそう言われて、あたしの事を心配してくれてるんだって思うと素直に言うことを聞くしかなくなってしまう。

「うん…分かった。でもエレベーター混んでる時は降りていくから」

黄瀬君みたいに高層階ならそれもないけど、あたしはそうじゃないからエレベーターが混んでるときは結構待つこともある。だから、その時はエントランスから連絡をもらうことにした。


「明日、仕事予定通り終わんならメシ行こうぜ」

「いいの?」

「いいに決まってんだろ。それにお前がちゃんとメシ食ってるか心配だからな」

「ちゃんと食べてるもん」

「ならいい。それちゃんと食えよ」

帰ってから作る元気がなかったから、デパ地下に寄ってもらってご飯をかってもらっちゃったから今日はそれを夜食べることにしてた。

「うん。ご飯は炊いてあるからちゃんと食べるよ」

「ならいい。じゃぁ明日な」

そう言って、あたしをぎゅっとハグしてくれたからあたしもぎゅってハグし返した。


「気をつけて帰ってね」

あたしを送り届けたせいで事故なんて絶対に嫌。

「分かった」

「心配になるから、戻ったら連絡してね」

「あぁ。連絡する」


青峰君を見送って部屋に戻るとまたすぐに会いたくなって、1人で過ごす部屋がこんなに寂しいなんて初めてだった
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