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最愛 【黒子のバスケ】

第12章 何度でも


「黒須さん、脚大丈夫ですか?」

いつもは立って待機するところに椅子を用意してくれてあるのにスタジオに入った時に気付いて、それが黄瀬君のマネージャーさんの計らいだということはすぐに分かった。

そしてあたしが気を使わないように、ほとんどのスタッフがやることのないときは座れるようにたくさん椅子を用意してくれてあった



「ご迷惑お掛けしてすみません。お陰様で予定通り6月に手術できそうです」

「明日の結婚式はご負担掛けますがよろしくお願いいたします」

「こちらこそ、使っていただいてるのにご心配おかけして申し訳ありません。予定通りに仕上げますのでご安心下さい」


明日は黄瀬君のマネージャーさんの結婚式で朝からそのメイクをさせてもらうことになっていて、契約は朝のお仕度から2次会のヘアメイクまで。
12時間を超える一番長い契約をしてくれている。

待機時間は長いけど、影からこっそりお式を見れるし、その人の一生に一度の晴れ舞台に参加させてもらえるのは毎回すっごく楽しみ。


そして終わった後に「ありがとう」って言ってもらえるのはメイク冥利に尽きる



モデルさんに渡すために、撮影の合間にスキンケアの基本の手順と避けることをまとめて、さっきメイク前に肌を触った感じから分かることも考慮してどの成分を使っていくのがよさそうかだいたいの見当をつけておく


お迎えに来てもらうことになってるからさすがに青峰君を待たせるわけにはいかない。


まとめながら撮影ブースに目をやるとカットの合間で黄瀬君と談笑するモデルさんが目に入った。


キラキラと笑って綺麗な彼女は輝いて見えた。

整形をマイナスに捉える人もいるけど、私は悪いことばっかりだとは思わない。
いい先生に巡り会って綺麗になって、明るくなったことで人生を楽しめるなら全然いけないことだとは思わない。

それに整形は金額も高いしリスクも負担もある。
それでも整形を決意する人は本当にすごいと思うし、美しくなりたいって気持ちも人一倍強いんだと思う。

やっぱり、綺麗になりたいとか綺麗でいたいって気持ちがある人との仕事はすっごく楽しい。



何度かメイクを直しながら撮影は順調に進んで、予定より早く撮影を終えることができた。
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