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最愛 【黒子のバスケ】

第12章 何度でも


会見を終えてからリハビリの件を頼むために景虎さんに連絡を入れた

「久しぶりっす」

「おー!ガングロ。元気か!レイカーズだってな」

「ハイ。で…ちょっとリハビリ頼みてぇんす」

「ヒジだろ?手術終わって傷ふさがったら見てやる。出血大サービスのタダで、来季までにお前を最大限仕上げてやる」

この人は俺がNBAを目指してフィジカル強化を頼んだ時もこうやって面倒見てくれた。

あんだけの設備があんのにこんな適当にやっててどうやって経営してんのか不思議でなんねぇけど、お袋が費用を払うっつっても受け取らなかったって聞いた。

だからNBAに入ってそれなりに結果を出すようになって、サインを飾らせろっていわれた時はなんか認められた気がしてすげー嬉しかった。



今の状態と手術の予定を伝えて、今後のスケジュールを軽く打ち合わせてから電話を切ると火神が電話してて相手はみさきっぽい。

手術の話をしてんだろうけど動脈がなんたら、輸血がなんたら話しててめちゃくちゃ心配になる。

それでも、みさきに何か言われたのかみさきの母親のメシが楽しみだとか言ってる火神に“電話代われ”の視線を送ると笑いながらみさきに聞いて、スマホを俺に渡してきたから耳に当てたら小せぇ声でなんか言ってる


「どしよ…迷惑にならないかな…」

「大丈夫だと思う?」

何がだよ(笑)つか電話の相手がまだ火神だと思ってるな。


「何か心配事か?」


「あれ!?青峰君?」

「脚大丈夫か?」

「うん。今日検査だから1泊入院してるけど全然元気」

検査の為に1泊で入院だってことは最初の段階で聞いてたから驚きはしないものの、みさきの声はいつもより緊張して強張ってて“全然元気”って感じとは程遠い。

「怖いか?」

「少し痛いって言われたからそれがちょっとだけ怖いかな…痛いのがちょっと苦手で…」

みさきのちょっとは多分かなりだろうな。
みさきが脚を攣って痛がってたとき、あれは確実に怖がってた。
しかも火神の接し方は優しいとかそんなんじゃなくて、とにかくみさきを怖がらせねぇようにしてた

痛みの感じ方は人それぞれだけど、みさきの場合は痛み=恐怖だ

「麻酔は?」

「全身麻酔だよ」

「なら目が覚めて怖いって思ったらいつでも連絡して来い。必ず出るから」


「…朝の6時くらいに電話していい?」

「あぁ。いつでもいい」
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