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最愛 【黒子のバスケ】

第12章 何度でも


血液が珍しいだけならいいけど、あたしはアレルギーもあるから万が一の場合に、より安全な方法を取るために自分の血液を手術の前から貯めることになってる。

でも、あたしの手術する病院では自己輸血は40キロ以上ないとしてくれないから今頑張って体重を増やそうとしてる。

「どれくらい増やせって?」

「最低でも日本にいるうちに4キロだって」

普段あたしは37キロくらいだけど、仕事が立て込むとそれを下回ることも結構ある

レントゲンを撮った日に真太郎の病院で体重を測って、少なくても4キロは増やさないと自己輸血の貯血ができないって説明された。

「少しでも増やせたか?」

「全然。むしろ1キロ減った」

増やさなきゃと思うと余計に食欲は失せて、いやいやでも食べたのに体重計に乗る度にあたしの体重は減って、ここ3日で1キロ減った

「俺によく作ってくれた増量用のメニューあるだろ?あれのタンパク質をもっと減らして炭水化物を多く摂れ」

「分かった」

「それから体重計に乗るのは週に1日でいい。考えすぎてストレス溜めるとお前は痩せちまうんだから考えすぎるな」


「分かった」

あたしはストレスを感じると食べられなくなるタイプ。
日本に帰国してこっちの生活に慣れるまではものすごくストレスを感じて、働いてる時としては最低の体重になった。

あまりにも痩せてたから、シーズンオフで帰国した大我にまた何かあったんだと思われた。



「それより、動脈に近いことの方が心配だ」

あの時の大量出血が動脈からだって知ってる大我は、体重よりもそっちを心配して何度も大丈夫なのかって聞いてくる。

だから「大丈夫だよ」って答えてから話題を変えた


「そう言えば大我はLAのお家は実家?」

「おう」

「自炊めんどくさいときはうちのママがご飯作ってくれるからたまに遊びに行ってあげて」

「ははは!そうするわ。おばさんのメシ食えるのはめちゃくちゃ楽しみだ」

大我はあたしのご飯もおいしいって言ってくれるけどママのご飯は多分誰が食べてもおいしい。
あたしもママのご飯は大好きだから実家にいれば日本にいるよりは少し体重は増やせそう

「ママとパパは大我の事ならいつでも大歓迎だから」

「ありがとな。…お!青峰戻ってきた。代わるか?」

「ど…どしよ…」

話したいけど…

何話そう

でもおめでとうは言いたい
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