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最愛 【黒子のバスケ】

第12章 何度でも


side青峰

“会えたら…嬉しい…”

すげぇ小さい声でためらいながらそう言われた。

なんでこいつはこんな可愛いんだよ…


シカゴの空港で泣いてるみさきを見たとき俺もすげぇ寂しくて別れんのがめちゃくちゃ辛かった。
でもそれと同時にシーズンオフで会えることがめちゃくちゃ楽しみになった。


4月末に手術して5月から日本に帰国する俺と5月の終わりから渡米して6月に手術を受けるみさき。

今年のシーズンオフはほとんどみさきと過ごすことはできねぇかもしれねぇ。
だから無理矢理でも時間を作ってみさきに会いに行く。
それが実家だろうがどこだろうが関係ねぇ


どうせ家だって決めなきゃいけねぇしロスに行く用事なんていくらだってある。

みさきに会うついでにやんなきゃいけねぇことも片付ける。
俺にとってロスに行く目的は1番がみさきであとは全部ついでだ。




(みさきに手術の件聞いた。失敗したら殺す)

緑間にメッセージを送ってから自分の親父にも連絡を入れた。
仕事の帰りがいつも遅い上に俺の試合は毎回見てるから多分この時間でも起きてる。


「もしもし」




……やっぱりな。


俺が第4Qで下がったことなんて今まで一度もねぇからなんかあったことは悟ってるような険しい声だった

「俺だけど、今季はもう試合出れねぇ。4月末に手術して傷がふさがったら日本戻る。リハビリは景虎さんとこ行く」

「そうか…」

「この間も話したけど来季からロスなのは多分変わんねぇ。引っ越しもあってバタつくから今回はネロ連れて帰る」

「ネロ?なんだそれは?」

あれ、言ってなかったか?

「犬。オスのシェパード」

「連れてくるって…まぁいいけど」

「俺いねぇときは世話頼む。でも女嫌いだからお袋はあんま近づけねぇように頼むわ」

「分かった。大輝…」

「あ?」

「お前ならやれる。復帰したら怪我させた奴後悔させてやれ」

「そのつもりだ」

「バスケで…だぞ」

「分かってるわ!俺のことなんだと思ってんだよ!じゃあな」

「おう。頑張れよ」


NBAに行きてぇって言った時は一番反対してた親父だったけど、ちゃんと試合出て結果残すようになってからは多分それなりに認めてくれてる。



…と思う。

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