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最愛 【黒子のバスケ】

第12章 何度でも


今日の相手は少し荒っぽいチームだってことは分かってたけど、ここまであからさまにやってくるとは思ってなかった。

ファールぎりぎりだけどそのラインを見極めてくるのがうまい。
それもテクニックと言えばそうだけど俺としては好まねぇ

ウチの連中もそれに気づいてて、俺にボールを集めるのをやめて外から得点してスペースを作ってくれてはいるものの、中から取らずに勝つことはできねぇ。






第4Qが始まって俺がボールを持ってシュート体制に入ったとき、マークが何故か2人だと思ったら、飛んだ直後に後ろからいきなり俺の肘に腕がかけられた。

後ろからだったことで気づくのがいつもより少し遅れて、既に飛び始めてた俺の肘に相手の全体重がかかって腕全体に痺れるような痛みが走った

何が何でも……このシュートだけは決めてやる。

左手だけに切り替えて無理矢理ボールを投げてゴールを決めた瞬間、レフェリーの笛が鳴った。


フレグラントファール1が取られてフリースロー1本を決めた事で、2本目ももらったけど右肘がおかしい。


監督に合図を出してフリースロー後に交代したいことを伝えた。

痛みがあるのに使わなくてもいい右腕は使いたくねぇから左だけで投げてフリースロー2本を決めて控えのPFと交代した。


『痛むか』

『あぁ。ドクター呼んでくれ』

『わざと…だな』

『だろうな。あんだけ荒いことしてりゃ誰がやられてもおかしくねぇけどな』


ドクターを呼ばせたけど飛んだ瞬間に感じた痛みで今季はもう試合に出ることはできねぇってなんとなく感じた。

クソッ…
チャンピオンになってみさきのとこに帰りたかったのによ。

すっげぇムカつく
高校んときなら間違いなくぶち切れてた。


奥から来たドクターに腕を触られて、言われたとおりに動かすとかなり痛みが強くて途中でやめてもらった。


『筋を痛めてることは間違いないが、この様子だと高い確率で切れてる』

マジかよ…
切れてんなら手術しかねぇ

だましだましできねぇこともねぇけど来季からの契約が3年で決まった今、完治させてコートに戻る以外の選択肢はねぇ。

取り合えず試合終わったら即検査だな…

まぁどっちにしてもレギュラーシーズン終われば検査はするつもりだった


チームの勝ちを見届けてから一足先に会場を出て医者に行くと、すぐにレントゲンを撮ってくれた。
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