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最愛 【黒子のバスケ】

第12章 何度でも


スマホが振動するのを感じて目を覚ますと美緒からで半分意識が眠ったまま電話に出た。

「ん…もしもし…」

「あ、寝てた?ごめん」

「お昼寝だからいいの」

「お昼寝って、もう夜だけど?」

「今日疲れたの」

「涼太から聞いた。どこ手術するの?」

大我にした説明と同じことを話して6月からアメリカに行くことを話すと、少し考えてから美緒が提案してくれた


「手術の前に旅行しない?」

「でもスケジュールぎっちぎちで、ミラノから帰国した当日とそのあと2日間しか休みないんだ…」

「じゃあ空港まで迎えに行くからそのまま旅行行こうよ。出張セットあれば旅行できるじゃん?」

「本気で言ってる!?」

「もちろん!温泉行ってちょっとリフレッシュしてっていうのどう?」


ちょっと楽しそうかも…

「じゃあ行こっかな」

「決まりね‼」

「うん!決まり!」

「痛いときは無理しちゃダメだよ」

「ありがとう」


さつきには美緒から話してくれるって言うからお願いすることにして電話を切った。



いままであの事を隠し続けてきて心を許せる友達がいなかったあたしが、さつきと美緒と友達になって数え切れないほど支えられてきた。

いつか絶対この2人にお返しがしたい。

家に帰ってきたときはどん底のような気分だったのに、大我とママと美緒と話して心が軽くなった。


今ある仕事を全力でやろう。

先のことを考えすぎて今ある仕事をおろそかにすればそれこそ本末転倒だもん。



後のことはその時考える。
もしメイクとして仕事が減っちゃったとしたらそれはあたしの努力不足。
何度でも勉強しなおしてメイクとして使ってもらえるようになれば、あたしはまた一つ壁を乗り越えられる。


青峰君にアドバイスをもらった雑誌の企画のメイクを考えて、デッサンしながらベースカラー毎に色を選んでいく。

艶っぽい肌とうっすらと見える血色、唇はきちんと潤ってるけどてかてかしてなくて抱きしめた後にキスをしても色移りしそうって思われない色を選んだ。
アイメイクはラインは引かずにクリアのマスカラで少し濡れた感じのまつ毛とロングでセパレートのまつ毛の2種類をピックアップした。

あたしはメイクも大事だけど接近するなら普段のお手入れが一番大事って思ってる。

だからメイクよりもスキンケアを推した提案をすることにした。

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