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最愛 【黒子のバスケ】

第12章 何度でも


今日はほんと泣いてばっかり…

あたしいつからこんなに泣き虫になっちゃったんだろ…

泣き腫らした顔を冷やしながらママにも電話をした。

「あ、ママ。あたし今年は6月に帰る」

「どうしたの!?」

ママにも同じように説明したけど、できるだけ詳しく話して手術は難しくて動脈を傷つけると命にかかわるって言われたことも話した。

「そんな…なにかママにできることないの?」

「術後のお世話。でもママ仕事の時は大我来てくれるって」

「なるべくお休みできるようにするわ」

「ごめんね」

「みさきが謝ることじゃないわ…パパにはママから言っておくから」

「お願い」


ママとの電話を切ってから青峰君にメッセージを入れた。

(急用ができちゃって今日電話できないの。ごめんね。でも応援してるから頑張ってね。怪我しないように気をつけてね)


急用なんてない。
また嘘をついた。

嘘を隠すためにいくつもいくつも嘘を重ねていく。

青峰君の好きな人の“努力家で嘘がつけない”って人とあたしは正反対。

乗り越える努力もせずに嘘に嘘を重ねてその場を凌いでる。

本当にあたしは最低…

この嘘が全部バレたらきっともう友達でいることすらできない。
嫌われてしまうに決まってる。

でもだからと言って全てを正直に話したところでそれはそれで嫌われてしまいそうで怖い。

結局嫌われるなら、少しでも長く友達でいたい。



電話はできないけどせめて応援はしたくて、試合開始まではまだ何時間もあるけどお風呂を済ませて試合を見る準備だけは万端にしておく。


疲れた。


食欲はないし少し寝よ…



ソファに横になって目を閉じるとあっという間に眠りに落ちていった
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