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最愛 【黒子のバスケ】

第12章 何度でも


仕事の調整を終えてから真太郎に連絡を入れて生検の予約を3日後に取った。


黄瀬君のメイクをするはずだった2日間を丸々キャンセルしてしまったからきっと美緒の耳にも入るだろうな…


あ…大我に連絡しなきゃ…
あたしがしなきゃ絶対夜かけてくるよね。


だらだらとスマホをタップして大我にかけると電話を待っててくれたのかすぐにつながった。

「あたし…」

「お前…どうした?」

なるべく普通に話したつもりだったのに幼馴染は誤魔化せない。
すぐに何かあったんだって悟られた。

「6月に手術する。ガーゼオーマっていうんだって」

それだけ言ってあとはもう何も言えなかった。
電話が繋がったままボロボロに泣いて言葉にならなかった


ずっと電話を切らずにいてくれた大我があたしが落ち着くのを見計らって静かに話しかけてくれた。

「青峰に自分で話せるか?」

「レギュラーシーズン終わったら話すからまだ検査してないってことにしておいてほしい。それに今日は青峰君試合だから言わない」

試合前にわざわざこんなことを言いたくない。
青峰君は優しいからきっと心配かけちゃう。

シーズンオフに会おうって言ってたけどもしかしたら入れ違いで会えなくなるかもしれないからレギュラーシーズンが終わったら話そ…

「おばさんたちに話したか?」

「これから。手術はロスで受けるから6月は実家に戻る」

「なら俺も5月は日本戻るけど6月はロスにいるわ」

「それで大丈夫なの?」

「全然大丈夫に決まってんだろ。おばさんが仕事でいないときは俺がお前んち行くから」

「…ありがとう…」

「お前は俺の片割れなんだから当たり前だろ」


大我は本当に優しい。
こんなに手のかかる幼馴染なのにいつも当たり前のようにそばにいてくれる

「大我…大好き」

「俺も。でもそれは俺じゃなくて青峰に言うことだろ(笑)」

「もう!種類が違う」

「ははは!知ってるわ!」

「ほんとにありがとう」

「いーんだよ。青峰とうまくいくまでは俺が子守りしてやる」

「じゃあ一生お子守りだよ」



大我と話せたことで少しだけ元気になれた。

回復した後必要とされていればきっとまた仕事はもらえるようになるよね…
休暇を少し早めただけ
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