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最愛 【黒子のバスケ】

第11章 NBA


side桃井

「俺はあんとき火神が連れてた女に一目惚れした。けどバスケに夢中だったし、火神と同じ高校の奴ならいずれ会えると思って特に何もしなかった。夏に火神がアメリカに行くことになって、俺も行きたかったから女の事を考えてる暇も余裕もなくて自然と気にしなくなってった」

「だから、どうしてそれがみさきだと思うの?」

「さっきタワーから出たとき、火神がみさきにマフラー巻いただろ。バッシュの店の前でも同じように火神がみさきにマフラーを巻いてた。今よりも髪は明るかったけど、さっきタワーでみさきの立った位置に丁度ライトが当たって、みさきの髪がその時と同じ色になった。だから分かった」

「そんなことで…?本人だってそんなこと覚えてないはずなのにどうやって確認できるの?」

「あの時火神が連れてたのは間違いなくみさきだった。俺がみさきを見間違えることは絶対にねぇ。もし仮に、みさきが一卵性の双子だったとしても、俺は100%見分けられる自信がある」

もうここまで確信してる大ちゃんを誤魔化すことは誰にもできない。
それに多分、大ちゃんは絶対にみさきを見間違えたりはしない。



「まぁ安心しろ。みさきには言わねぇ。……あいつに何かあって、お前や進藤はそれを知ってるから誤魔化そうとしたんだろ」

「……」

肯定はできなかった。ここであたしが肯定したら、みさきの意思に反して何かあったって認めることになるから。

「俺はみさきが話したくねぇことを無理に聞くことも詮索することもしねぇ。さっきは驚いて咄嗟に余計な事を口走っちまったけどもうヘマしねーよ」

「大ちゃん…」

普段は強引で短気で俺様で何が何でも我を通す頑固な大ちゃんが、みさきのことになるとすごく優しくて、常にみさきの事を最優先に考えてる。

そして、みさきに何かあったって察していながら、それに気付いてない振りをしてた。
だからNYでキスもしなかったんだ…

全部みさきの為


みさきが大ちゃんを優しいって言ってたのはこういうところだったんだね。
幼馴染のあたしは知らなかった大ちゃんの一面。

みさきは恋愛はしてこなかったけど人を見抜く目はきちんと持ってた


「だから、日本でみさきに近づく奴は迷わず始末しろ。みさきは俺のだ」


…やっぱすっごい俺様
でも喜んでそうするよ
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