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最愛 【黒子のバスケ】

第11章 NBA


「え!?そうなの!?イケメンパパに会いたい!」

「全然イケメンじゃないよ。もう普通におじさんだよ」

あたしの小さい頃の写真とDVDを見たせいか、パパをイケメンだって思ってる二人に現実を言う。

「てか、なんでパパに会えないかもなの?」

「うちのパパは職場がDCだから普段はそっちにいて、週末はママに会いたいがために毎週帰って来てるの」

「DCとLA毎週往復してんのか!?」

今まであたしたちのうるさい会話を黙って聞いてた青峰君が驚いたようにあたしに聞いてくる。

「ほぼね…パパが戻れないときはママが行くの。今週はそうだったみたいで今日の電話はDCからだった」

「すげぇな…」

「みさきの両親は付き合いたてのカップル並みの行動力なんだよ」

「ママだけがパパを好きなんじゃなくてパパもママが大好きなの…ホント見てるこっちが胸やけしそう」

「みさきのパパってお仕事何してるの?」

「司法省管轄の連邦職員。日本でいえば警察とか検察とかそういう関係」

だからパパはあの事があったとき“他人を助けててお前を助けられなかったなんて本末転倒だな”ってすごく悲しそうにつぶやいてた。
それからパパはあたしに人の行動や目の動き、ボディランゲージから危険人物を回避をさせるように徹底的に教え込んだ。
100%とはいかなくても昔よりは見抜けるようになったはず

「おじさんはマジでキレ者だから、誤魔化しとか一切通用しねぇんだよ」


「こえー…」

「なんかかっこいいね」

「みさきが頭いいのってパパ譲りなんだ?」

「うーんどうだろ。大学の偏差値はママの方が上だってパパが言ってた」

実際ママは俗に言うキャリアウーマン。今は執行役員になって、出勤もフレックスで、やることのある時だけ会社に行けばいいみたいな感じになってる。急な呼び出しはもちろんあるけどあたしがLAにいるときは結構お家にいる。


何故か食事の会話の中心がうちの家族の話になったけど、みんな興味津々に聞いてくれてなんか楽しかった


食事の片づけを済ますと、さつきが青峰君の部屋がみたいって言って二人で部屋に行って、美緒はなぜか大我と黄瀬君の話で盛り上がって笑ってる。

「電話の度に黄瀬の事ぼろくそ言ってたぜ」

「なんて言ってたんですか?」

「信用ならない女たらし」



ちょっとー‼何バラしてるの!?昔のことでしょ!?
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