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最愛 【黒子のバスケ】

第11章 NBA


「お前の話ってなんだよ」

「さっきお前に聞かれた質問を訂正しようと思ってな」

「は?」
なんだよ。さっきのことじゃねぇのか…


「俺がみさきに最初に惚れたのは高1の冬。日本でお前といたところを見た時だ」



まさかそう来るとはな…
直球かよ


「みさきはずっとロスだぜ」

「違うな。俺はみさきを見間違えたりしねぇ。賭けてもいい。みさきは高1の冬確実に日本にいた。日付はまでは覚えてねぇけど12月の後半だ」


確かにそうだった。
みさきは高1の3学期から秀徳に通うために日本に帰国していた。
あのことがなきゃ、みさきは日本で高校生活を送るはずだった。

「どこで見た?」

「バッシュの店だ。古いビルで外にトイレのある、サイズがなくても取り寄せて試着させてくれるひげのオヤジがやってたところだ」

確かにそこには何度も行っていたし、みさきと一緒に行ったこともある

「なんで気づいた」

「みさきにお前がマフラーを巻いた時に気付いた。16の時あいつ髪明るかっただろ。さっきライトに当たってみさきの髪が金髪に見えて、そこにお前がマフラーを巻いたことと、俺がみさきのモデルをした本を見てたことで全てが重なった」


嘘だろ…
ライトに当たって髪が明るく見えたみさきに俺がマフラーを巻いたってだけで、10年も前のことをそんなに鮮明に思い出せんのかよ…

俺がみさきにマフラーを巻くなんて別に珍しくもなんともねぇ

「それに、お前マフラー巻いた後みさきの髪を引き出しただろ。あの引き出し方も10年前に見た時と同じだった」

みさきはバッグを持たない方の肩に髪を全部まとめる癖があるから、マフラーをした後そうなるように髪を引き出していた

「みさきには黙ってろ」

「さっきのお前らの反応見りゃ言われなくてもそうするつもりだ。みさきの過去となんか関係あんだろ」

「お前の勘ってどうなってんだよ…」

「気づいちまったんだからしゃーねぇだろ。でもそれ以上は詮索しねぇ。みさきが話したくねぇことを知ろうとは思ってねぇ。何があろうが俺の気持ちは変わんねんだから」


「短気のくせして(笑)…でもお前のそういうとこがみさきは好きなんだろうな」

「みさきを苦しめてまで知りてぇことなんか1つもねぇよ」

あー……
いい奴過ぎてもう何にも言えねぇ

こいつには完敗だ
こいつが世界で一番かっこいいわ
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