• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第11章 NBA


どっかで話してた大我が戻って来て「おじさんだ」って言ってスマホを渡してきた

あーあ。絶対また「青峰はだめだ」とか言うんだ。付き合ってるわけでもなくてただの片思いだって言ってるのに…

それにパパと話すのは空港以来だった

「もしもし」

「元気でやってるか?」

「うん。パパも元気?」

「元気だ。バスケ見に来たんだって?」

「うん。友達と一緒に来たの。前に話したさつきと美緒って子達」

「覚えてる。それと青峰も一緒だろ?」

「…またお説教?」

パパから青峰君の名前が出たことで、またあの時のような言い合いになるんだと思った
言い合いするのが嫌でわざと言わなかったのに、パパからふっかけられてうんざりした声が出た

「いや?楽しくやってるみたいで安心した。青峰が子供をあやせるなんて意外だったけどな」

「あ…そう?あたしより全然上手かも」

拍子抜けだった。やめろとかダメだとか言われると思ってた

「そうだな。お前は家庭的なタイプじゃないからな。泉と違って」

「何それ。大我はいい奥さんになれるって言ってくれたけど?」

「お世辞だ。大我は優しいんだ」

「大我が優しいなんて知ってる。あ、パパこの間大我とご飯食べた時またママにヤキモチ妬かせて楽しんでたでしょ?大我笑ってたよ」

「すぐにヤキモチ妬いて困ったもんだ」

「嬉しい癖に」

「まぁな。とにかく、もう反対してない。パパが悪かった」

「あたしもムキになってごめん」

10月に始まったケンカは3月の終盤にやっと終えることができた。

「元気でやれよ。何かあったら連絡して来い」

「分かった」

「愛してる」

「あたしも愛してる」




電話を切ったあたしをさつきと美緒が驚いたように見てる。

「な…なに?」

「いや…本当にそうやって言うんだ」

「え?何が?」

「だから…ほら…あいしてるってやつ」

「え…変?」

「「全然」」

「なんかいいー。あたしもテツ君と電話切るとき言いたい」

「あの…それ違う。これは挨拶みたいなものなの」

何を思ったのかさつきが頓珍漢なことを言いだすからあたしが焦っちゃう。
あたしの言ってる“愛してる”は家族としてって意味。

特別な人に使う“愛してる”なんて今まで一度も言ったことはないし、青峰君のことはすっごく好きだけど愛してるっていうのはまだ分かんない
/ 1719ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp