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最愛 【黒子のバスケ】

第11章 NBA


司と一緒に昨日のたいちゃんの試合を見ていると、ハーフタイムに観客席に自分の娘によく似た人物が映る。

いくらマスクをしていたって自分の娘ぐらい分かる。

となりにはたっちゃんの奥さんのアンバーにそっくりな人と、みさきの膝にはジェイクにそっくりな子供。

反対側には一般人とは明らかに体格が違う男の人が映って、仲良さそうにジェイクを二人であやしてる。

「あれ、みさきだわ」

「やっぱりそうだよな…」

「となりって…」

「青峰…だろうな」

司は今までたいちゃんの試合しか見ていなかったけど、みさきが青峰さんを好きだと知ってから、彼の試合も録画したり見たりしていることに少し前に気付いた。

「まだ気に食わないの?」

「気に食わないんじゃなくて心配なんだ」

「彼に任せてみようって決めたじゃない」

「それとこれとは別だ!」

あたしの方が過保護だと思ってきたけど、司だって信じられないくらい過保護。

「でもこうやってみるとジェイクがみさきと青峰さんの子供に見えなくもないじゃない?孫が見れるかしら」

「泉‼俺はまだ信じたわけでも認めたわけでもないからな。結婚なんて絶対させない!それにジェイクは思いっきりハーフだろ。みさきと青峰だったらあぁはならない‼」

「別に青峰さんとって言ってるんじゃないわよ。この先誰かとって意味よ。あ…司、みさきが結婚しちゃうかもって思ったら寂しいんでしょ?」

「別に寂しいとかじゃないだろ‼みさきには幸せになって欲しいだけだ!」

だったら娘の初恋にそんなに目くじら立てなくたっていいじゃない…
確かに青峰さんはゴシップの中心人物だけど、みさきを送ってきて以来彼に一度もそういう話題はない。
だから、少しずつではあるけどあたしは彼を信じてもいいと思ってる。

真っ直ぐにあたしを見て、親であるあたしにみさきを愛してるって言った彼を信じたい。


「ちょっとみさきに電話するけど静かにしててよ。青峰さんのことで怒ったりしたらあたし帰るから」

「おいっ‼飛行機代がもったいないだろ」

「あたしに帰って欲しくなかったら邪魔しないでね」

「分かったよ…でも大我と話すなら代わってくれ」


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