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最愛 【黒子のバスケ】

第11章 NBA


side火神

青峰の言葉に少しづつ体の力を抜いて、抵抗するのをやめてくれたおかげで痙攣は収まってみさきも落ち着いてくれた。

太ももの内側を伸ばすストレッチをやらせると、だいぶ落ち着いたのか太ももをさすりながらため息をついている

「大丈夫か?」

「うん…寝てたのにごめん」

「そんなこといいけど…」

みさきからあの傷が最近頻繁に痛むってことは聞いてたけど、ここまで酷いとは思ってなかった。

「こういうこと頻繁にあんのか?」

「ううん。シカゴに来る前に1回すごい痛かったことはあったけどこんなに痛くなかった」

「やっぱちゃんと医者に診てもらえ」

「…前に一回執刀医の先生のところに行ったの。でも傷は完治してるから精神的なものからくるただの疼痛って言われた」

「痛みが強くなって痙攣までするなんて絶対変だろ。ちゃんと緑間んとこで検査しろ」

一定の痛みならそれで片付くかも知んねぇけど、どんどん痛みが強くなっていくなんて絶対おかしい。
セカンドオピニオンを受けさせるべきだ

「火神の言う通りだ。ちゃんと検査しろ」

飲み物を取りに行った青峰が戻って俺の意見に同調した。

「あ、青峰君もごめんね。思いっきり掴んじゃったから痛かったよね」

「そんなこと気にすんな。でもちゃんと検査しろ。もしなんかあってお前の好きなヒールが履けなくなったらイヤだろ?」

少し笑いながら茶化して言う青峰だけど目は真剣で、みさきを心底心配してる。

「うん。確かにそれは嫌…」

「緑間は外科なんだからあいつに直接話せばちゃんと検査してくれんだろ」

「お前が言わなきゃ俺が緑間に言う。そうすりゃ結果的に緑間がお前を検査するって言いだすに決まってるからな」

もう脅しだと思われてもいい。とにかくきちんと検査して欲しかった。


「んー。分かった。真太郎に一応連絡してみる」

「今電話しろ」

「今!?」

「今しなきゃどうせ仕事にかまけて後回しにするだろ。今なら向こうはちょうど昼休みだろ」

「大人しく火神の言うこと聞け。お前がしねぇなら今俺がするぜ」

俺と青峰に言われてしぶしぶスマホを取り出してみさきが電話をかけ始めた。




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