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最愛 【黒子のバスケ】

第11章 NBA


side青峰


「青峰くんごめんね…大我にいっぱい怒られちゃった??」
リビングに残ったのが俺たち2人になって俺の不機嫌の理由がさっきの事だと思い込むみさきが謝ってきたけどそんな事じゃねーよ。
そもそもいちごはお前のなんだから。


「それはいーけど、お前さ、好きな男いるんじゃねーの?」

「え!?い、いる…けど…」

「いくらチビでもそんなん付けられんのダメだろ」

「え?」

「キスマーク…付いてんだろ。そんなの見られて勘違いされたらどうすんだよ」

さっき氷室に聞いたから勘違いはしねぇけど、聞く前に見てたら絶対ぇ勘違いしてたし、理由だって聞いてやれるほど冷静ではいられなかったかもしれねぇ

「見られてもその人は何とも思わないよ。そもそもあたしはその人の恋愛対象じゃないの」

「そんなん分かんねーだろ。それにもしそうだったとしても、そんなの……好きな男以外に付けさせんな」

何とも思わねぇ訳ねぇだろ。付き合ってりゃ同じ場所に思いっきりつけてやるとこだ。
つーかお前以外恋愛対象じゃねーよ。この鈍感。

「聞いてもいい?」

「あぁ」

「青峰くんも誰かに付けたことある??」

「いや、今んとこねぇな」

付けられたことはあったけど、付けようと思ったことは1度もなかった。
みさきを好きになって、ジェイクが付けたのを知ってすげぇ妬いて今初めて付けたくなった

「こんな鬱血になんでみんなそんなに意味を感じるのかあたし分かんないの。だからつけられちゃダメって言われてもよくわかんない」

「それが付くって事はそれだけ男と接近したってことだ。今回は不可抗力だとしてもそんなの付いてたらお前の好きな奴に他に男がいるって思われて、もしかしたら可能性があるかもしんねぇのになくなっちまうこともあるだろ。だから好きな男以外に付けられんな」

まぁ俺はキスマーク見た程度で諦めようなんて思うことはねぇけど。


「うん。分かった」

「分かればいい」

こりゃ納得してねぇな

みさきは恋愛に対してたまにすげぇ冷めたことを言う時があって今回もそうだ。
キスマークを“ただの鬱血”なんて言う女初めてだった。
初恋ならもっと恋愛に対して憧れとかあってもおかしくねぇのに、みさきは超現実主義で悪くいえば冷めてる。

みさきを好きになる前の俺や進藤に惚れる前の黄瀬以上にみさきは冷めてる。
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