第11章 NBA
もういい。リビング寒すぎたらアンバーとジェイクの所にちょこっとだけ入らせてもらお。
ご飯の用意の時に一緒に用意しておいた中身を、塩抜きしておいた羊の腸に詰める。
燻製すると美味しいらしいけど機械がないからやってないし、大我は燻製したのはあんまり好きじゃない。
ジェイクがこのウインナーを美味しいってパクパク食べてくれるのを思い出して思わず頬が緩む。
「楽しそうだな」
「えっ!?!?」
驚いて顔をあげると笑ってる青峰君が立ってた。
「びっくりしたー!」
「マジで作ってんだな」
「ジェイクが好きだけど明日は時間ないから。それに大我に泊めてもらったらいつも作るの。大我は市販の加工肉食べないから」
大我のうちに来たらいつもパンとウインナーを大量に作ってフリーザーにストックしていくから、ジェイクが来なくても今日作るつもりだった。
それに長々とお昼寝してたから全然眠くない。
まぁベッドに入れば全然寝れるけど
「それ、なんだ?」
「これは羊の腸だよ。ウインナーの皮になるの」
「へぇ。お前本当になんでも作れるな」
「え!全然そんなことないよ。これは前に大我がウインナー食べたいって言ったからママに教えてもらったの」
「ヤキモチ妬きのママか?」
「そうそう。もうパパの事になるとすごいヤキモチ妬くの。本当笑っちゃう」
うちのママのヤキモチ妬きは尋常じゃない。そしてパパがそれを嬉しそうにしてるのもあたしは知ってる。
「お前は?」
「え?」
「ヤキモチ妬かねーの?」
「…分かんない。でも遺伝なら妬くのかも。青峰君はヤキモチ妬くの?」
あたしも青峰君を好きになって自分は結構ヤキモチ妬きなのかもって思うこともあるから血は争えない。
「さっきお前が火神んとこで寝るっつった時」
「ん?」
「だから…俺はお前が火神と寝ると思ったらすげー妬いた。俺の湯たんぽだ」
「あたしは湯たんぽじゃないの。それにリビングで寝るから大我と寝ないよ」
「リビングでなんて風邪ひくだろ」
「暖房の温度高くするから大丈夫」
「乾燥するだろ」
「加湿器あるから」
「夜中に水無くなる」
「だって、さつきも美緒も大我もダメって言うんだもん。それしかないじゃん」
「だったら……俺の部屋来ればいいだろ」