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最愛 【黒子のバスケ】

第11章 NBA


珍しく締められてるダイニングの仕切ドアを開けると大我の声が聞こえた。

「いや、そんな深刻な顔やめろよ!もうずっと昔の話で今は全然何ともねぇから!」

なにこの微妙な空気は…

「どしたの?」

「あたしがかがみんにお母さんのこと聞いちゃって…」

大我が自分のお母さんのことを自分から話すことはないけど、聞かれれば別に隠したりはしないし、亡くなったのもすごく昔のことで大我はあんまり気にしてない。
会えなくなって悲しかったってことは当然覚えてるみたいだけど、思い出して泣いたりはしないし、むしろ思い出して懐かしいって思うとリラックスできるらしい。


「そうなの?綺麗な人だったって聞いた?」

「「え?聞いてない」」

「大我のママすごい綺麗な人なんだよー!うちのパパも最初大我のママが好きだったんだよ」

「みさき…それおばさんの前で言うなよ。ヤキモチ妬くから」

「え、なんで大我知ってるの?」

うちではもうネタみたいになってるこの話題。ママがいつもヤキモチ妬いてパパに怒るけどパパがキスしてなだめてっていうのがお約束。
そしてその日は一緒にお風呂に入ってなんか楽しそうにしてる


「前に実家に帰った時お前の親とうちで一緒にメシ食ったんだけど酔ったおじさんがそれを話し出しておばさんがめちゃくちゃヤキモチ妬いてた」

「それでどうせパパがたくさんキスしてなだめてって展開でしょ。家でもしょっちゅうやってる。お酒のみ始めると絶対1回はやるもん」

「お前の両親ほんと仲いいよな…」

「仲いいっていうかさ…なんか異常なくらいくっついてるの。一言喋ってキス、紅茶入れて戻ってキス、お風呂なんて今生の別れみたいな顔してるからね。もう一緒に入ればって感じ」

「「あはははは!」」

さつきと美緒があたしの言葉に爆笑してる。

「みさきも案外そうなったりしてね」

「なんないよ!美緒のほうがそうなったりして」

「いーなー。あたしもテツ君とそのくらいキスしたーい」

「「はいはい。しなさいしなさい」」

「もー!二人とも真剣に聞いて!テツ君ってねキスがすっごくじょうず…」

「さつきヤメロ…テツのそんなん聞きたくねぇわ」

「桃井俺も…」

「…ご飯つくるね…」



不満そうなさつきと笑いをこらえる美緒、苦笑いの二人。全員で一緒にご飯の用意をする。

ホント、楽しい。
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