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最愛 【黒子のバスケ】

第11章 NBA


sideさつき

ダイニングとリビングはドアで仕切れるようにもなっていて、かがみんがドアを閉めてみさきのPTSDのことを教えてくれた。

「そうだったんだ…」

「みさきから聞いてなかったんで止めてもらってよかったです」

「でも大ちゃんが触ったのは大丈夫だったの?」

「いや、一瞬明らかに驚いてたけどあいつの顔見てすぐに落ち着いた。俺やお前らなら大きく取り乱すことはないとしても触った瞬間は絶対に拒絶してくる。多分みさきは触られた瞬間に青峰だって分かってた。…あいつらは偶然出会ったとかたまたま惚れたとかそんな感じじゃねぇ気がしてくる」

「運命って感じですか?」

「お!それだ!さすが黄瀬の運命の女はいいこと言うな」

かがみんにそう言われて照れてるのに嬉しそうな美緒は本当に可愛い。

「もー!美緒照れちゃってかわいいんだから」

「照れてないよ!ちょっとびっくりしただけ」

「この反応って…」

「「みさきみたい(みてぇ)」」

「ちょっとあたしあそこまで分かりやすくないからね。さつきだって黒子君のことずっと“あたしの運命の人なの”とか言ってデレデレしてるじゃん!」

「だってぇ…テツ君以外の人なんて考えられなーい」

「それよりかがみんは?今は彼女いないってみさきが言ってたけど好きな人は?」

「今はいねぇな。なんか勘違いしてたんだよ。みさきの事を好きなのかと思いこんでた。でも青峰に好きになるのは安心感じゃなくて高揚感だって言われて気づかされた」


あの大ちゃんがそんなこと言うなんてびっくりだけどあたしもそうだった。
大ちゃんといて安心できるから大ちゃんを好きなんだって思ってた。
でも、テツ君にアイスの棒をもらったとき、今までに感じたことのないドキドキ感で大ちゃんを好きなんじゃないって気づいた。

「じゃあ今まで一人もそういう人いなかったの?」

「そーだな…当然のようにメシ作ってくれたりするみさきの存在がすげーデカかった」

「お母さんみたいってこと?…そういえばかがみんのお母さんってどんな人なの?」

「ガキの頃死んじまったから、全然覚えてねーんだ」

「「えっ?」」

知らなかったとはいえ変なこと聞いちゃった…よね…
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