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最愛 【黒子のバスケ】

第11章 NBA


side青峰

ハーフタイム、予定通りプロポーズは成功して女が嬉しそうに涙を流しながら相手チームのヤツに抱き着いてる。

ははは…すげぇボロボロなのになんかあぁ言う表情って悪くねぇな。


拍手と祝福を送りながらみさきを見るとすっげぇニコニコして手をたたいてる。

俺が入場したときより全然いい顔してんじゃねーかよ。

そして、笑いながらSGの嫁のチアとなんか話してる。

『ウチのとお前の、なんか話してるな』

『そうだな』

『英語しゃべれるのか?』

『LA育ちだ』

みさきが嫁にホッカイロとひざ掛けを渡してるのが見えてSGが驚いた顔をしてる。

『言ったのか…?』

『そうじゃね』

『まぁ仲良くなってくれりゃいいな』

『そうだな』

『未来の嫁にかっこいいとこ見せろよ』

『チビにいいとこ見せろよ』

否定はしない。結婚すんなら絶対ぇみさきだ。それ以外はねぇ。
結婚してもいいと思ってもらえる男になるためにやるべきことを全力でやっていく。


第3Q開始前俺は一旦ベンチに下がって温存の予定だったからそのつもりでいた。

『いや、ダイキ出れるだろ』

『体力的に無理ってこたねぇけど、第4Qから戻っても大丈夫だと思ってる。当然ヤバきゃ早めに戻るけど』

『今回お前調子いいんだからいけよ。第3Qはお前にやる』

SGはそう言ってくれたけど、他のチームメイトはどう思ってんのかと思って顔を見た。

『今日のダイキは負ける気がしねーわ』

『だな』

『第3Qはお前が全部決めればいい』

そう言って全員賛成してくれた。

確かに今回俺は調子がいい。
けど、いつも以上に今日はすげぇ体が軽くて疲労を全然感じない。

あのみさきのお湯がよかったのか、みさきのメシがよかったのか分かんねぇけどどっちにしてもみさきのお陰。

『なら行くわ。全部俺にボール回せ』

高1の時は同じことを言っていても意味が全然違った。
“一人でやっても勝てるから回せ”ってことだった
でも今は違う。
一人じゃ勝てねぇ。けどチームでならどこが相手でも勝機はある。“点は俺が取るから回せ、けど他は頼む”って意味。

ポジションがPFだから点を取って当たり前だけど、相手との兼ね合いやその日の調子で点取り屋が変わることなんて珍しいことじゃねぇ。
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