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最愛 【黒子のバスケ】

第11章 NBA


side青峰

一回部屋を出た火神が戻ってきて明日のことを聞いてきた。

「朝何時に起きて何食うのかってみさきが聞いてる」

「6時起でパンにするって言ってくんね」

「いや、自分で言ってこいよ」

「ちょっと今無理だわ。あんな可愛いこと言われて顔見たらヤベェ」

「お前…意外と初心だな(笑)経験ほーふの癖して」

「っるせーな。しょーがねぇだろ」

そうだ、これはしょうがねぇんだよ。俺のせいじゃねぇ。
急にあいつが“どうしようもなく好き”とか言うから悪いんだろ。
こっちだってすっげぇ好きだっつーの。この鈍感女


火神に伝言を伝えて、意識からみさきを追い出そうと必死になればなるほどみさきの言葉が頭の中で繰り返された。

取り敢えず寝ねぇとやべぇから眠るために自分で欲を発散させた。

…俺、火神んちで何やってんだ…どこでも盛る中坊かよ…

自分に呆れながらも吐き出した後の独特のダルさで眠気が襲ってきて目的は達成できた。


朝、予定通りに目を覚ましてストレッチをして、着替えて部屋を出ようと思ったところにドアがノックされた。

また火神がなんか用かと思って適当な返事を返したら予想外の声が聞こえて、一気に昨日のことが蘇ってきた。

多分俺が6時っつったのに15分過ぎても起きてこねぇから起こしに来てくれたんだと思った


化粧してなくても少しピンクがかった頬とウルウルの目。
寝起の時だけ見れる緩い癖のある髪を結んで耳には俺の贈ったピアス。細身のデニムに多分火神のだと思われるでかすぎのパーカー。

あー…可愛すぎ
食っちまいたくなる

なぜか俺に謝ってくるけどむしろ朝からこんなかわいいの見れて最高だ。

俺がランニングに行くって分かってて、ドリンクを渡してくれたから飲んでからみさきに見送られてランニングに出た。

走りながら試合に集中しろって自分に言い聞かせるけど、みさきのことで頭がいっぱいだ。

今日は早めに会場入ってちょっと落ち着かねぇとヤベぇかもな…

ランニングを終えてみさきが温めておいてくれたバスルームで汗を流して用意してくれた飯を食った。

熱くもなく冷たくもねぇお湯を飲まされたのは初めてだったけど理由を聞いて納得した。
みさきにはすげぇ驚かされることばっかりだな…

火神のヤツ…マジで贅沢病だ



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