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最愛 【黒子のバスケ】

第11章 NBA


青峰が風呂にいなくて入れ違いになったのかと思ってリビングに戻るとみさきも戻ってきた。

「あ、青峰君お風呂出てたみたいでお部屋の方戻ってったよ!さつきも部屋にいたし」

「あいつ…出たなら言えよな」

「まだ髪濡れてたし、ドライヤー持って行ってあげて」

「おぉ。お前も入っちまえ」

「うん。美緒がもう出るって言うからこれであたしも入る」

青峰の部屋に声をかけてドアを開けると、きっちりルームウエアを着てる青峰がベッドに座ったまますげぇへんな顔してる。

「出たなら言えよ!」

「あーわり…」

こいつが素直に謝るとか気持ち悪りぃなとか思いながら、ドライヤーを渡して部屋を出ようとする俺に青峰の声が届いた

「聞いちまった」

「あ?」

「家族として愛してる」

「ッ!」

やべぇ。それ聞かれてたらみさきが言ったことも聞かれてたよな…
迂闊だった。
けど、突然みさきが素直になったところをたまたま聞かれるなんてもう隠しようがねぇ


「聞かなかった事にしろっつっても無駄なんだろ」

「あたりめぇだろ。好きな女にあんな事言われてスルーできる方がどうかしてる」

「あいつは手強いぜ。お前が好きだっつったところで、はいそうですかってなんの迷いもなくお前に飛び込める程単純じゃねぇぞ」

「お前がいなきゃ死んでたってどういう事だ」

「その言葉の通りだよ。大袈裟でも、ものの例えでもなく...その言葉通りだ」

正確には緑間がいなきゃ死んでた。
呼吸ができずに苦しんで大量の血を流すみさきを見て俺の母さんみたいに死んじまうんじゃねぇかって恐怖で体が動かなかった。

「何でみさきが俺を好きだって言わなかった」

「俺が言ったらなんの意味もねぇ。みさきが自分自身で認めて自分の意思でお前に伝えなきゃ意味なんてねぇだろ。それにお前だってそんな事言われたって信じりゃしねーだろ」

「……それもそうだな」

「お前、何言われてもみさきを諦めねぇって誓えるか?」

「さっきの言葉がみさきの本心なら絶対ぇ諦めねぇよ」

「やっぱお前で正解だわ」

「はぁ?」

「お前だから諦めたんだぜ。絶対ぇ泣かすなよ。傷つけたら殺す」

「…ぬかせバーカ」

すげぇいい顔
男の俺でも純粋にカッコイイと思う

「でも今回はひとまず…」

今まで通りにしてやって欲しいって言おうとした俺を遮って青峰が言葉を発した。
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