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最愛 【黒子のバスケ】

第4章 揺れる心


昨日大泣きしたせいか少しまぶたが重い


大我の前ではなぜか感情を隠せない

見透かされてるって思うせいか我慢ができなくなる



軽く髪を巻いてポニーテールをキツめに結ぶと引っ張られて重いまぶたがほんの少しだけマシになった


今日は黄瀬君とのお仕事

昨日の事は一回忘れて今日もお仕事頑張ろ


「行ってきます」

「頑張れよ」


昨日とは違う軽いハグ
でも適当って事じゃない


今日は雑誌の取材も兼ねてるからすっごく忙しい訳じゃなくてあたしには少し余裕のあるスケジュール


「おはようございます」

誰もいないって分かってても必ず挨拶はする。
仕事を始めるぞって気合を入れるためでもあるから


黄瀬くんはお肌がすごく綺麗だからファンデーションなんて本当はいらない
特に今日は女性向けの雑誌でセクシーな内容の記事に合わせて撮影される

だからキメとかを消しすぎちゃうファンデーションは使わずツヤ感の強いパウダーをメインに仕上げる

黄瀬君のお肌の色はもう熟知してるから使う予定の物をすべて並べて今日の日程を頭の中で整理して、抜けがないか最後のチェックを済ませて一息ついたところで控室の扉が開いた


「おはようッス‼」

「おはようございます。本日もよろしくお願いいたします!」

「こちらこそ」

にっこり笑って席に座ってくれる黄瀬君は今日はとっても元気
最初会った時はメイクしたくねーって顔に書いてあったから別人みたい




「みさきっち今日ポニーテールなんすね!珍し」

「うつ伏せで寝たら目が浮腫んじゃって」

青峰さんを好きで大泣きしましたなんて絶対言えなくて出まかせの嘘で誤魔化した

「寝る時って…火神っちと一緒に寝てるんスか??」

「部屋は別だよ。ママの部屋があってそこであたしが寝て、大我はあたしのベットを特別に使わせてあげてるの」

仲良くなってからは黄瀬君が元気な時だけ話しをするようになった
どんなに仲が良くなっても仕事場ではメイクとクライアントだから黄瀬くんが話したがらない時は何も話さないし、プライベートな話題は絶対持ちかけない

うっかり美緒のことを口走って黄瀬くん狙いの人に聞かれたら大変。
想像しただけで恐ろしい

黄瀬君は本当は隠したくないって言ってるけど…やっぱり色々あるから今はまだね……



メイクの完成した黄瀬君と一緒にスタジオに入った
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