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最愛 【黒子のバスケ】

第4章 揺れる心


「ご馳走様でした」

「あぁ」

会計を済ませて店から出ると、女3人で並んで頭下げて礼を言われた。

もう奢ることが当たり前みたいになって、こんなにちゃんと言われんのは久しぶりだった。


黒須が火神に貧乏じゃないとか言ってるのが聞こえて、火神が笑ってて俺も笑っちまった

そうじゃねーよ
奢りたいかそうじゃねーかって事だけど、自分の身を自分で立てられる女は人としてすげー好き。



なんか色々と可愛い黒須をもっと知りたくて、まだ一緒にいてぇのは山々だけど、明日4時に家を出るっつってた黒須があんまり引き留められて仕事に差し支えたらマズい。


進藤にまとわりつくデカくてうざいのを引き剥がして黒須の車に放り込んで、俺が黄瀬を送らないことを詫びると、火神がいるから大丈夫だって笑った顔がすげぇ可愛いかった。



もう会うチャンスはねぇかも知れねぇのに、何も言えなかった俺を黒須が引き留めてくれて、お返しするなんて言ってくれた。


お返しなんてしてもらうつもりはねぇけど、また飯は行きてぇ

そもそも俺が黒須に会いたくて火神に誘わせたんだから、お返しなんてしてもらっていい立場じゃねぇ。






黒須と話してると、自分でも気持ち悪りぃくらい顔が緩んでる自覚があって、ニタニタしてる気持ち悪ぃ奴だと思われたくなくて、ろくに黒須の顔が見れなかった。

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