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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


「っはー!!!!終わったぁ!!!!」

パソコンに向かい合って大きく息を吐いたあたしの声は喜びに満ちていた。

NYの仕事から帰ってきた後一日も休みがなく確定申告の為に仕事をセーブしようと思っていたにも関わらずいつも使ってくれるクライアントから仕事を頼まれればNOとは言えない。

税理士を付けていないことですべて自分でやる羽目になって、一度ざっとやって提出したものの不備が多くて、アメリカに申告する分は修正が必要になって今日までかかった。


明後日のフライトに備えて明日はリッチに女子会しようということでホテルをリザーブしてあったからそれまでには絶対に終わらせたかった。

「「お疲れー!!!!」」

時計は既に朝の4時を指しているにも関わらずあたしが寝ずにやってるのに寝れないと言って起きててくれた女神たち。

「二人のお陰で寝ずに頑張れたよー!!!」

「偉い!来年は税理士付けなよ」

「そうします…(笑)」

「頑張ったご褒美に大ちゃんに電話すれば?」

いや。それ二人が楽しみたいだけじゃん…

「しないよ」

「えー!しなよ‼明日行くから待っててダイキって言えばいいじゃん」

「ヤダ‼そんな風に呼んでないもん」

「もう。意地張らないの。みさきがしないならあたしがしよっかなー」

スマホを取り出してポチポチ画面をタッチし始めたさつきを見て寝不足で思考が鈍っているせいかつい口を滑らせた。

「さつきばっかりズルい‼」

「なんでー?みさき大ちゃんの声なんて聞きたくないんでしょ?」ってちょーニタニタしてる。

「聞きたい!」

「しょーがないなぁ。はい!」

ニコニコするさつきにスマホを渡された。

「自分のでかけるっ」

「もう繋がってるよー!」

美緒と二人で爆笑してる。

この二人…もう絶対許さない。

スマホを受け取って耳に当てると電話の向こうで青峰くんが大笑いしてる






「はぁー……みさきおはよ」

気が済むまで笑った青峰くんが大きく息を吐き出して、聞こえてきた声はあたしの大好きな優しい声

「おはようございます」

「なんで敬語なんだよ」

「徹夜明けで…」

「徹夜で仕事なんてやめろって」

「来年はケチらないで税理士付けるから今年で終わりにする」

普通の会話でやっと心臓が落ち着いてきたって言うのに美緒がとんでもないことを言い出した。




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