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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


「でしょ?だからあたしも言わなかったし、そもそも大ちゃんとみさきが知り合うことになるなんて思ってもいなかったの。一応有名なNBA選手だし、幼馴染だってことは気軽には言えなくてさ」

「そりゃそうだよ。みさきだって火神さんと幼馴染だなんて一言も言ってなかったしね。みさきの家に火神さんがいて初めて見た時信じられないものを見た感じだったもん」

「そうそう。あたしはみどりんの結婚式で遅れてきたみさきとかがみんが一緒に入って来てすっごいびっくりしたんだけど、そのあとすぐにみさきがみどりんのことを“真太郎”って呼ぶからそれにも驚いて一人でパニック起こしてた」

「なんか世間狭いね」

「狭すぎだよ。でもアメリカにいたみさきがうちの会社のコスメを使ってメイクブック出してなければ知り合うこともなかったのかもね」

「え、多分それはない。だってみさきって帰国して割と早い段階で涼太のメイクしてたからさつきとみさきが知り合ってなくてもあたしはみさきと知り合ってたよ。ここまで仲良くなったかは分かんないけど」

「あ、そっか。あの現場がなかったら美緒はきーちゃんと付き合ってなかったよね」

「それはそうだよ。あの美容ドリンクの仕事で涼太と知り合ったんだもん。もちろんあたしは一方的に名前は知ってたけどイケメンだけどチャラチャラしてていけ好かないヤツぐらいにしか思ってなかったもん」

「それが今ではこうなっちゃうんだから人生って分かんない」

「こうなっちゃうって…でもあたし付き合った後に涼太に聞いたんだけど、涼太がみさきにあたしの連絡先聞いた時めちゃめちゃ怖い顔で牽制されてちびりそうだったとか言ってた」

「嘘!?仕事でプライベートなこと絶対話さないみさきが!?」

「そうなの。“職場でプライベートな話題を話すことはしておりませんがこれだけは言わせていただきます”とか言って明らかに怒ってたって」

「みさきって怒ると怖いよね…」

「でもさ、なんかそれ聞いた時嬉しかったんだよね。あたしの事上辺だけじゃなくてちゃんと友達だと思ってくれてるんだなってすっごい嬉しかった」

「みさきってすっごい弱いところあるけどすっごい強いとこもあってホント不思議な子だよね」

「うん。自分の事だと弱くて鈍感。人のことだと強くて鋭い」

「「もっと自信持っていいのにね」」
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