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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


side青峰

「護身術とオセロって何?」

「はぁ!?言わねーよ。つーかそのまんまだ」

「大ちゃん全然ダメじゃん」
そんなことさつきに言われなくたって分かってるっつーんだよ!
焦ったってうまくいきっこねぇんだから一緒に過ごして少しづつでもみさきとの距離を縮めてくしかしょうがねぇだろ。

「っせーな。しゃーねぇだろ。あいつだって他に好きな奴いんだからすぐにどうなるもんでもねぇんだよ。もうみさきに代われ」

「えーどうしよっかな。」

「さっさと代われ。俺と話してる暇があったらテツに連絡でもしてろ」

俺はみさきの声が聞きてぇから電話に出たんだよ!邪魔すんな。

文句を言いながらもやっとみさきに代わった。

「もしもし。忙しいのにごめんね」

「いいって。それに今日は午前中はオフだから別に忙しくねーよ」

「よかった」

隣に伏せるネロを撫でながらみさきと話してるとネロがこっちを見てきていきなり吠えた。


「あ、ネロ君と遊んでた?」

「さっきまでな。今は休んでる」

「邪魔しちゃったね」

「んなことねーよ。あ、見てみるか?」

「いいの?」

テレ電に切り替えてネロにカメラを向ける。

「わぁー綺麗。ほんとに真っ白なんだね。すっごくイケメン」って小声で言って手で口を押えてる。

「呼んでみてくんね?」

「大丈夫かな?」

「多分な」
俺がみさきと電話をしてる時ネロもだいたい近くにいるからみさきの声は覚えてるはずだし、最初の頃は警戒してたけど最近は慣れてきてる。

「ネロくん」
みさきが小さく控えめにネロを呼ぶとネロが名前を呼ばれたことできょろきょろしてる。

ネロにスマホに映るみさきを見せると伏せてた体を起こして座った。

「呼んでみ」

「ネロくん」

電話から声が聞こえたのが分かったのか画面に顔を近づけて匂いを嗅ぎ始めた。

匂いなんかしねぇよって思ったけどやりたいようにやらせてやるとしばらくして諦めた。
「すっごく可愛い」つって画面に映るネロを撫でててるのかみさきの顔が隠れる。

「可愛いだろ?」

「うん!すっごく可愛い」ってニコニコするお前もすっげぇ可愛い

体冷えたら良くないからって電話を切ろうとするあいつに「気をつけて来い」って言うと「うん」とか言って手を振ってくれた。

テレ電考えたヤツ天才。
これを使わない手はねぇな
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